近々両用メガネとは?
ズバリ!老眼鏡より見える範囲が広いメガネです。
世間一般で言う老眼鏡は「お手元専用」のメガネとなりますが、近々両用メガネはお手元専用の老眼鏡と比べて「“少し先”まで見る事が出来る」老眼鏡なのです。
では、具体的にどう違うかを次の項目でご説明していきましょう。
近々両用メガネと老眼鏡の比較①
“少し先まで見える”ってどういうことですか?とのご質問にお答えするべく、イメージ画像を作成してみました。
左が「お手元専用の老眼鏡」、右が「“少し先まで見える”近々両用メガネ」となりますので、それぞれの比較から違いを見ていきましょう。
先ずは、一番気になるお仕事での見え方比較です。
デスクを真上から見た時のイメージ画像で比較すると「お手元専用の老眼鏡」はタブレットとその周辺までしか見えませんが、「“少し先”まで見える近々両用メガネ」は、パソコンやスマートフォン、コーヒーやドーナッツまで見えるようになります。
仕事中にコーヒーやドーナッツにピントを合わせる必要はないかもしれませんが、パソコンが見えるか見えないかは大きな違いになりますよね?
次に、デスクを横から見た時のイメージ画像の比較です。
「お手元専用の老眼鏡」は手元の資料とタブレットがギリギリ見えるのに対して、「少し先まで見える近々両用メガネ」は、その先のノートPCやデスクトップ画面まで見えています。
実際に自分が使っている感覚で想像してみてください。
もし「お手元専用の老眼鏡」でパソコンを見たい場合は、パソコンにピントが合う距離まで顔を近づける必要がありますので、かなり面倒ですが見ようとする度に体を前後に動かす必要性が出てきます。
逆に「少し先まで見える近々両用メガネ」では、顔の角度と視線を動かすだけでパソコンにピントが合ってしまうのです。
これが「お手元専用の老眼鏡」と「少し先まで見える近々両用メガネ」の違いになります。
では次に、ご自宅で余暇を過ごしている風景で比較してみましょう。
真上から見たイメージ画像で比較すると「お手元専用の老眼鏡」は作業中のお手元とその付近のパーツしか見えていないのに対し、「少し先まで見える近々両用メガネ」ですとケースに入ったパーツまで見えています。
今度は、ソファーに座ってくつろいでいる時の画像です。
「お手元専用の老眼鏡」はお手元の本しか見えていないのに対し、「少し先まで見える近々両用メガネ」では、机上のティーカップや奥様の表情まで見えています。
お仕事の時とは違ってリラックスモードなので差は少ないかもしれませんが、少し先まで見えることのメリットは感じて頂けると思います。
※ 画像はそれぞれのメガネを使った時に見える場所(ピントが合う距離)のイメージです。細かい設計の選択や度数を変えると見える距離は変わりますので、予めご了承ください。
近々両用メガネと老眼鏡の比較②
今度は下記のイラストにて「お手元専用の老眼鏡」と「少し先まで見える近々両用メガネ」の設計面の違いから、見え方や使い方の違いをご説明していきましょう。
上段はレンズとフレームを組み合わせたレンズレイアウトの状態です。
「お手元専用の老眼鏡」はレンズ全面がお手元を見る度数が設定されていますので、レンズのどこをとっても同じ距離しか見る事が出来ません。
これに対して「少し先まで見える近々両用メガネ」はレンズの下半分がお手元周辺、上半分が少し先まで見える度数設定となっています。
次に2段目の視線の使い方を比較すると、顔を動かさずに視線だけ移動したときの差が分かると思います。
「お手元専用の老眼鏡」は視線を移動しても見える距離は変わりませんが、「少し先まで見える近々両用メガネ」は視線を移動すると見える距離が変わるのです。
手元を見るときは目線を少し下げ、机の奥の方やPC画面を見るときは、若干、上目使いのようにして、レンズの上半分を視線が通るようにして見ます。
実際には目線の角度だけでなく、アゴを出したり引いたりして、顔の角度調整も行った方が見やすくなりますが、これが「少し先まで見える近々両用メガネ」の見え方と使い方になります。
最後に上から見た見える距離の比較では、見える距離感の違いが分かるかと思います。
図で見ると距離の違いはほんの少しかもしれませんが、実際に使ってみるとその違いが分かりますので、次に筆者の体験談を記載します。
近々両用メガネのメリット…筆者体験談
言葉でメリットを伝えようとすると、どうしても「少し先まで見える」となってしまいますので、筆者が実際に使ってみた体験談をお話しさせて頂きます。
尚、筆者は普段、遠近両用・中近両用・近々両用の3種類をシーンに合わせて使い分けていますが、今回は体験談をお伝えする為にお手元専用の老眼鏡を作製してみました。(手前が近々両用、奥が老眼鏡)
先ず、仕事で一番見やすいと感じたのは、パソコン画面と手元の資料や書類を見比べてチェックするような業務の時ですね。
「少し先まで見える近々両用メガネ」は、視線の上下とほんの少し顔の角度を変えるだけで、画面と書類の両方にピントが合います。しかも、途中で眼の疲れを気になることなく、長時間、この作業を続けることが可能でした。
それに対して「お手元専用の老眼鏡」は、手元の書類はハッキリ見えて良いのですが、パソコン画面は少し離れている為に顔を近づける必要があり、書類と画面を交互に見る度に体を動かさざるを得なくなり非常に使いにくかったです。
結果、「お手元専用の老眼鏡」では長時間の作業を続けることは出来ませんでした。
私生活でも比較してみたのですが、筆者の場合、私生活で近くを見る場面はスマートフォンを見る時とカタログや説明書に目を通す時くらいのため、あまり比較できずにメリットと言うほどの差は感じませんでした。
余談ですが、昔は「新聞を広げて見る事が出来る」(お手元専用の老眼鏡では、新聞の読みたい部分を見える距離に近づける必要がありましたが、少し先まで見える近々両用メガネの場合は、目線の移動と顔の角度調整だけで、広げた新聞のほとんどを見る事が出来るという意味)という言葉を使って販売していましたが、今の時代、新聞を読む人が減っているので販売員もあまり言わなくなりました。
近々両用メガネのデメリット…筆者体験談
次にデメリットもご紹介しておきます。
これは「お手元専用の老眼鏡」でも「少し先まで見える近々両用メガネ」でも言えることなのですが、仕事中に試した結果、壁にかかった時計やホワイトボードがボケてしまいました。社内を歩く時も同じで、周りにあるもののほとんどがボケます。
自宅で使ってみた時も、テレビがボケて文字が見えませんでした。
距離的に見えないことを理解した上で使っているはずですが、逆に見えないことが凄く気になってしまうのです。
いずれもメガネを外せば済むことなのですが、「遠くは見えませんので、遠くを見る時はメガネを外してくださいね~」と説明しながら販売していたことを思い出しました。
という事で、「少し先まで見える近々両用メガネ」も「お手元専用の老眼鏡」も遠くが見えない事と、掛け外しの手間がデメリットになると思われます。
近々両用メガネのまとめ
いかがでしたでしょうか。近々両用メガネの事をご理解頂けましたでしょうか。
100円均一やスーパー、ホームセンター等で販売されている既製品の老眼鏡は、個人個人に合わせて作られたものではないために、お試し程度のご利用は問題ないと思いますが、長時間のご利用やお仕事等で使う場合は、やはりオーダーメイドの老眼鏡がお奨めとなります。
さらに、どうせ買うなら“もっと見やすいもの”、“もっと使いやすいもの”の方が良いだろうということで、今回は「“少し先”まで見える近々両用メガネ」をご紹介しました。
気になる!と言う方は、是非、お近くの遠近両用プロショップへご来店いただき、サンプルレンズによる無料体験をお申し付けください。