「利き目」の調べ方
「利き目」は意外と簡単にその場で確認出来るので、先ずはご自身の利き目を調べてみましょう!手順は以下の通りです。
① 手を伸ばして、両手で三角形の穴を作ります。
② 壁に掛かっている時計やドアノブなどを両目で見ます。
③ 手や顔を動かさないようにして、
④ 右目を開けたまま、左目をつぶります。
⑤ 次に左目を開けて、右目をつぶります。
⑥ 両眼で見た時と同じように見える方が利き目です。
※ 因みに対象物を人差し指で指したり、人差し指と親指で輪を作って見てみても同じように利き目を調べられます。
小さなお子様の「利き目」の調べ方
小さなお子様の利き目を調べる時は以下の手順で調べます。
① 保護者 → 目印 → 両手の三角形の穴 → お子様の順に一直線に並んでください。
② 目印はあまり大きくないもの、例えばピンポン玉やペンの色付きキャップなどがお奨めです。
③ お子様に腕を伸ばしてもらって、両手で三角形の穴を作ってもらいます。
④ お子様が作った穴からお子様に「両目で」目印を見て頂きます。
⑤ 保護者の方が利き目を使って、目印の反対側からお子様が作った穴を覗いてください。
⑥ この時にお子様のどちらかの目が見えるはずで、見えた目がお子様の利き目になります。
※ お子様の場合は「両眼で見て」と言っても無意識に利き目ではない方の目をつぶって見てしまう場合がありますが、逆に言うと穴を覗いている目が利き目ですので、それでも判断が可能です。
※ 顕微鏡やカメラなどの単眼をのぞく時、人は無意識で利き目を使う事からも利き目を知ることが出来ます。
「利き目」と「逆の目」の役割
先ず、利き目の役割ですが「よく使う目」、「主として見ている目」、「今、あなたが見ている目」です。
人は利き目で見た情報をメインで脳に伝えています。普段見ているものはほぼ利き目で見ている画像と言っても過言ではありません。
では、利き目の逆の目にはどのような役割があるのでしょうか?
逆の目は、利き目を補いながら物を立体的に見るための情報を脳に伝えています。 下記のように実際にやってみると分かるのですが、ペットボトル等に書かれた細かい文字を両目で見て頂き、どこまで見えるかを確認した後に片目で確認して頂きます。すると左側に書かれた文字は左目で見ると見えるのですが、右目で見ると見えなくなります。同じように右側に書かれた文字は左目では見えなくなります。左右の目でそれぞれ違ったものを見ているのです。それを脳が一瞬で判断して立体的に見えるようにしているのです。
両眼で見ているからこそ立体感や距離感が分かるのであって、片目では平面的な見え方になり距離感がつかみにくくなります。これはご自身の周りの小さなものやボールペンのキャップ等を片目で摘まんでいただくと体感できます。
「利き目」は右が多い?左が多い?その特徴は?
ご自身の利き目は右目でしたか?それとも左目でしたか?
右目と答える方が多いと思います。
それもそのはず、人類は言語の発達、論理的な思考、複雑な道具を使うといった進化の過程で「左脳が発達」したことにより「右利き」が多くなったのです。 割合的には、利き目が「右」の方が76%、「左」の方が24%と全体の4分の3が右目となっています。また、手と目が同じ方は90%、手と目が違う方はわずか10%という面白い結果になっています。
因みに少数派である左利きの方は右脳が発達していると言われていますが、右脳は空間的、音楽的、情緒的情報処理に優れていると言われています。左利きの方は芸術分野に多いと言われていますので、天才的な才能がある方が多いのかもしれませんね。
また、状況によりますが利き目は入れ替わることがあります。「右目が利き目だったのに知らない間に左目になっていた」なんてこともありますし、「逆になったのに元に戻った」ということもあります。お仕事やスポーツの影響で変わることもあるようです。
さらに、利き目が両目と言う方もいらっしゃいますので、あまり気にしなくても大丈夫です。
「利き目」は何の役に立つのか?
メガネを作る時は参考にしています。と言うのも、人の目は左右が同じ度数で同じ見え方をするとは限らないからです。もし、左右の見え方に微妙な差があった場合、利き目の方が見えるように度数を調整するのが普通です。
また、スポーツの世界では利き目を調べるのが常識になりました。20数年前までは一部の方が調べるだけだったのですが、10数年前からは中学校の部活でも調べるようになっていました。今ではかなり浸透し、スポーツ強豪校では視野を広げるためや周辺視野の反応を上げるために、あえて利き目ではない方の目を鍛える学校もあるようです。
「視野」について
利き目がスポーツ毎にどんな効果があるかをお伝えする前に、右目・左目・両目の視野について触れておきたいと思います。
人間の視野は片目で見た時に、水平方向は鼻側が約60度、耳側が約100度と言われており、両目で見た時は約200度になります。縦方向は上が約60度、下が約70度です。
また、物の色や形がハッキリ認識できる「中心視野」が前方に30~35度、それ以外の部分は色・形・動かないものは認識しづらい「周辺視野」となります。
次回は「利き目」がスポーツや趣味に与える影響についてご説明します。
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