度付きスイミング(水泳)ゴーグルが必要な理由は?
プールや海で目を開けるなら、塩素や海水、水の汚れから目を守る目的でスイミング(水泳)ゴーグルを使うことをお奨めします。
また、近視、遠視、乱視の方に関しては、見えないことで起こる危険性(他人とぶつかる、コース壁、おもりやネット、段差、障害物、岩礁など)から身を守るために、度付きのスイミングゴーグルの使用が重要になります。 メガネのままでは泳げませんし、コンタクトレンズですと紛失の恐れもあります。よって、特に近視、遠視、乱視の方に関しては、度付きのスイミング(水泳)ゴーグルが必要になるのです。
度付きのスイミング(水泳)ゴーグルは、どんなシーンで、どのように使うのか?
先ず、夏のレジャーとして海やプールに遊びに行く場合ですが、泳ぐときの度付きのスイミング(水泳)ゴーグルと浜辺やプールサイドで過ごすと時用のメガネの両方を併用することをお奨めします。と言うのも、度付きゴーグルのみを持って更衣室から出てしまう方がいらっしゃいますが、プールサイドでは周りが見えないのでもの凄く不便です。
ただし、レジャーシート等で荷物を置いておく場所を確保できる場合は外したメガネの置き場に困らないのですが、スペースを確保できない場合はちょっと厄介です。
邪道かもしれませんが、筆者は昔、使い捨てコンタクトと度無しのスイミング(水泳)ゴーグルで対応していました。万が一、コンタクトが紛失してしまうと何も見えなくなってしまう為、予備の使い捨てコンタクトをポケットに入れたまま子供達を追っかけまわしていました。
尚、外したメガネを入れておけるハードケースを持参されることもお奨めします。
次に、フィットネス目的で度付きゴーグル使う場合です。
これは施設の構造やルールによって異なるのですが、プールサイドにタオルやドリンクを置く場所がある場合はメガネのまま移動し、泳ぐときに度付きのスイミング(水泳)ゴーグルに掛け替えることが可能です。そういった場所が無い場合は度付きゴーグルで乗り切るしかありません。事前に確認するか、見学時に確認されることをお奨めします。
度付きゴーグルの選び方
1.商品選びの前に一番気になる度数について
空気中と水中では屈折率が異なるため、水中では空気中の約30%物が大きく見え、さらに約25%物が近く見えます。その為、泳ぐときをメインに考えるなら、近視の方は普段使っているメガネより少し弱い度数を選んでいただいた方がよいでしょう。
メーカーは空気中で0.7~0.8見える度数の中で一番弱い度数を選ぶことを推奨しています。度数が強すぎると頭痛や目がくらむ場合もありますので注意が必要だからです。
ただし、タイムを計るようなスイマーの場合、プールサイドの時計が見えないと困ってしまう場合もあるようですので、いくつか試してみる必要があるかもしれませんね。
2.気になるブランドについて
国内の水泳用のゴーグル関しては、「SPALDING(スポルディング)」&「SWANS(スワンズ)」の山本光学、「VIEW(ビュー)」のタバタの2社がその高い技術力によってシェアの大半を占めています。
他にもarena、mizuno 、Speedo、ellesseなどからも発売されているようですが、arena、mizunoは山本光学、Speedo、ellesseはタバタがOEM製造しているようですので、似たものでのブランド違いがあるようです。
3.クッションの有り無しについて
アイカップと肌の設置部分にクッションがついていないものは、主に競技用です。飛び込んだ時やターン時にズレにくく、水の抵抗が少ない形状や前方視野角が広くなる設計になっています。これだけ聞くとこれが一番良いように感じますが、長時間の使用には向いていません。ゴーグルの跡もクッキリついてしまいます。
逆にクッションの有りのものはつけ心地が良く、長時間の使用でも痛くならずに快適に使えます。ゴーグルの跡もつきにくくなりますので、スクールの練習やフィットネススイマーにおすすめです。
4.サイズについて
「大人用」「女性用」「ジュニア用」「子供用」「園児用」などのサイズが発売されていますが、度付きで販売されているのは「大人用」「ジュニア用」「子供用」になります。
それしかないのか?と思われるかもしれませんが、左右のアイカップを繋ぐ鼻ベルトは長さを調整できるものや、長さが違うものを付け替えられるようになっています。
さらに頭の後ろで止めるベルト(ストラップ)に関しては、ほとんどのものが調整可能ですのでご安心ください。
もし、試着が出来るようなら実際につけてみて、ゴーグルを目に押し当ててみてピタッと吸い付くようなら大丈夫です。また、ベルトは頭頂部から45度(耳よりも上)の位置につけた方が水漏れを防げます。
余談ですが、海外で生産されたものはあまりお奨めできません。日本人の骨格に合わせて作られた日本製の方が水漏れを防げるようです。
5.レンズの色について
スポーツ用品店に行くといろいろな色が販売されているので興味津々と言ったところですが、実は眼鏡店で取り扱える度付きゴーグルに関して言うと「クリア」「スモーク」「ブルー」「ピンク」の4種のみとなります(メーカーの通販サイトは別)。気になっていたミラーレンズも度付きはありません。しかもメーカーやサイズによって、選べるものも限られてしまいます。残念ですが、商品の詳細の部分で確認してみてください。
尚、参考までに色の効果をご説明すると、クリアレンズは普段通りの視界をキープ可能ですので室内プールに最適です。スモークレンズはナチュラルな色彩ながら眩しさを抑えてくれますので、明るい室内か屋外での使用に適しています。ブルーは眩しさを感じる黄色光をカットすることで水の透明感が上がり爽快感がアップします。ピンクは肌の血色がよく見えて、気分を高める効果があります。
6.その他の気になるポイント
ゴーグルを装着して長時間泳いでいると、徐々にレンズが曇ってきてしまいますが、これはレンズの外側にある水の温度とレンズの内側の空間の温度差から結露が生じてしまう為のものです。くもりを防ぐための液体を塗布するか、くもり止め加工されたものを買うかのどちらかになります。
尚、くもり止めに関してはメーカーによって使用方法が異なりますので、必ずその製品に合った使用方法でお使いください。
山本光学の「SPALDING(スポルディング)」&「SWANS(スワンズ)」
眼鏡店で販売しているものは、SPALDINGの大人用の組み合わせ式、同じくSPALDINGの大人用のオーダーメイド品、SWANSの子供用の組み合わせ式、同じくSWANSのジュニア用のオーダーメイド品の4種が発売されています。(取扱い、在庫の有無は店舗までお問い合わせください)
組み合わせ式は、度数が入ったアイカップを選択してはめ込むものです。対してオーダーメイドは、組み合わせ式のアイカップで販売されている度数以上の強度近視の方、遠視の方、乱視の方に選択して頂くものです。
1.使いやすくて昔から一番売れている大人用のFO-1
度無しと度付きの併用型の大人用FO-1の価格が1,760円、これに別売りの度付交換レンズFCL-2を入れ替えることで度付きとして使用します。度付交換レンズは片眼1,100円で、近視の度数がS-1.50~S-8.00までの12段階から選べ、合算で3,960円になります。
フレームカラーは10種から選べますが、レンズはスモーク1種となります。
2.オーダーメイドの大人用度付スイミングゴーグルSPS-10
S-8.00以上の近視の度数、遠視の方、乱視の方にはSPS-10というオーダーメイドの度付きスイミング(水泳)ゴーグルがお奨めです。一般的なメガネの度数と同じにすることも可能なほど制作範囲が広く、瞳孔間距離の設定も可能です。ただし、価格はレンズの色と度数によって多少の差は出ますが、出来上がり価格で15,400円~19,800円と割高なります。 フレームカラーは3種から選べ、レンズはクリアとスモークの2種となります。
3.ジュニア用のオーダーメイドの度付スイミングゴーグルSWOP-01
大人用のオーダーメイドSPS-10のジュニア版がSWOP-01となります。対象年齢は小学校高学年からの設定になります。フレームカラーは若干明るめのものになります。サイズと色が違うだけで他は全て大人用と同じになります。
4.子供用の度付きスイミングゴーグルSWCL-29
大人用のFO-1と同様にアイカップを交換することで度付きにする子供用のゴーグルがSWCL-29です。対象年齢は3歳から小学校低学年向けのサイズになっています。
大人用と違い近視の度数がS-2.00~S-7.00までの8段階となっていますが、合算価格は3,850円と少しお手軽になっています。フレームカラーはブルーとピンクの2種類で、レンズもブルーとピンクの2種類となります。
※ その他
スポーツ量販店や大型スーパー、公式オンラインショップでは上記以外の商品も販売されています。
タバタの「VIEW(ビュー)」
眼鏡店で販売可能なものは、VIEWブランドの大人用の組み合わせ式の新旧品、子供用の組み合わせ式、大人用と子供用の左右同度数の完成品です。VIEWに関しては最近人気が上がってきており、組み合わせ式の度数範囲も広く設定されています。(取扱い、在庫の有無は店舗までお問い合わせください)
また、今までのものより10倍くもり止め効果が持続するスワイプアンチフォグも発売されました。
1.大人用の組み合わせ式VPS570 & VC580SA
ゴーグルパーツキットVPS570と度付きレンズ VC580SAを組み合わせます。価格はキットが770円、レンズが片眼990円で合計2,750円となります。
ゴーグルパーツキットは鼻ベルトがSMLの3種から選べ、ストラップも調整可能です。フレームカラーはブラック、クリアブルー、クリアの3種で、レンズはスモークとライトブルーの2種から選べます。近視用の度数がS-2.00~S-10.00までの14段階から選べ、遠視用の度数も+1.50~+6.00までの9段階から選べます。
さらに、今までのものより10倍くもり止め効果が持続するスワイプアンチフォグがついています。
2.大人用の組み合わせ式VPS501 & VC511
上記VPS570とVC580SAとほとんど同じですが、遠視用の度数はスモークのみで限定発売となっており、また、くもり止めに関しては従来品となっています。
3.子供用の組み合わせ式VPS741J & VC750
ゴーグルパーツキットVPS741Jと度付きレンズ VC750を組み合わせます。価格はキットが770円、レンズが片眼990円で合計2,750円となります。 ゴーグルパーツキットは鼻ベルトがXS・S・M・L・の4種から選べ、ストラップも調整可能です。フレームカラーはブルーとピンクの2種で、レンズはブルーのみとなります。近視用の度数はS-2.00~S-7.00までの6段階から選べます。
4.大人用と子供用の左右同度数の完成品T512、Y7312 鼻ベルトは大人用が3種、子供用が4種選べて、共にストラップの調整は可能です。度数は左右同度数で大人用がS-3.00~S-8.00までの6段階、子供用がS-2.00~S-7.00までの6段階です。価格はオープンプライスです。