メガネ選びのポイント

メガネフレームってどんな素材で作られてるの??

「このメガネは何故、価格が高い(安い)のだろう?」「この柔軟性のあるメガネの素材は何だろう?」そんな疑問を持ったことはありませんか?メガネのフレームは様々な素材から作られております。素材によって、その機能性や素材特性は異なりますので、ご提供価格も合わせて変わってきます。今回はそんなメガネフレームの素材についてご紹介します。

そもそもメガネフレームの素材って?

メガネフレームには様々な素材が使われていて、素材によって価格の違いに大きく影響します。一般的に流通している多くのメガネフレームは、プラスチックの素材とメタルの素材です。

この2つの素材を使ったメガネフレームが一般的で、形やカラーの種類が豊富なことで親しみやすく、皆さんもご存知かと思います。そのプラスチック素材・メタル素材にも種類が色々とありますが、それは後述いたします。

一方で自然素材を使ったメガネフレームというモノもあります。自然素材を使ったメガネフレームは、天然の資源を使用するため貴重であり、頻繁なお手入れが必要となってきます。

一般的なメガネに比べ、価格も高くなってしまいますが、掛けている時の存在感は見る人が見ると圧倒的です。メガネが好きな方なら一本は持っておきたいフレームではないでしょうか。

素材によって重さや価格、掛け心地が大きく異なるのがメガネフレーム。どのような素材があって、どのような特徴があるのかを知ることで、きっと今まで以上にメガネ選びが楽しくなるはずです。今掛けているメガネフレームが何の素材を使っているかわからないという方も是非これを機会にチェックしてみましょう。

メガネフレームの大まかな素材の種類

メガネフレームには、大きく4つの種類に分類することができます。

①プラスチック素材:こちらは比較的に安価なモノが多く、カラーバリエーションやデザインが多く定番となっています。

②メタル素材:丈夫なのがメタル素材の特徴であり、プラスチック素材と同様に定番商品となっています。

③コンビネーション素材:プラスチック素材とメタル素材を組み合わせたものが

④自然素材:高級素材のべっ甲や木材を使用した素材です。

これらの素材は実際に掛け比べをしてみるとその違いを実感することができると思います。メガネフレームの重さ、掛け心地、フィット感などが大きく異なります。

①プラスチック素材のメガネフレーム

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その名の通りフレームがプラスチックの素材で作られているメガネです。メガネ業界では「セルフレーム」と呼ばれることが多いメガネフレームです。

これは、以前セルロイドという素材が主流として使われていたことから、その頭2文字に由来して付けられた名称です。しかし現在はセルロイドに変わり、アセテートが主流となっています。
(※ちなみにアセフレームとは呼びません。)

金属の素材より寿命が短いと言われていますが、カラフルな色合いや様々な柄のフレームを作ることができるのが特徴です。そんな魅力的なプラスチック素材についてご紹介します。

セルロイド

何といっても衝撃に強く歪んだり曲がったりしにくい素材です。
加工は難しいのですが、独特のツヤが出ることや独自の弾力性があり、顔の形に馴染みやすく、掛ければ掛ける程その人の顔に自然にフィットしてくるといわれていて、根強いファンもいます。

数十年前までは主流となっていたのですが、発火事故が発生し、セルロイドは燃えやすいという印象を持たれてしまったことから衰退していったと言われています。

しかしセルロイドの発火点は170℃前後なので燃えやすい素材と言われていても、日常生活で使用する分にはなんら問題はありません。

<長所> 衝撃や圧力に強い、弾力性がある
<短所> 発火性がある、においがある

アセテート

透明度の高さや加工のしやすさが大きな特徴です。透明度が高いことで着色しやすく、多彩なデザインを楽しめるのが魅力的です。

硬さ、弾力性といったところはセルロイドに劣りますが、デザインの豊富さ、加工のしやすさからプラスチック素材の中でセルロイドに代わり主流となったのが、アセテートなのです。

<長所> 透明度の高さ、加工のしやすさ
<短所> セルロイドに比べ硬さと弾力性に劣る

樹脂(TR90・ウルテム

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TR90のフレーム

TR90やウルテムといったモノが代表的な樹脂の素材です。とても軽くて弾力性がありフィットしやすく、比較的に安価なモノが多いのが大きな特徴です。

また他のプラスチックフレームに比べ耐熱性に優れています。しかし、耐熱性があることでフィッティング(顔の形に合うように調整する作業)が難しいことが欠点です。

通常プラスチックフレームをフィッティングする際は、熱を加えて柔らかくして曲げやすくするのですが、耐熱性があることでこの過程が困難であり、顔にしっかりとフィットするように調整するのが困難なのです。

メガネフレームの素材 遠近両用 疲れ目 メガネ選び ウルテム
ウルテムのフレーム

TR90はウルテムと似た機能性を持っていますが、大きな違いは、透明性がとても高いという点です。対してウルテムの素材は、素材の色が琥珀色(茶色っぽい黄色)に近いので、メガネフレームとしてはキレイな透明のフレームにはできず、濃い目の着色がされていることが多いです。

しかし、強度としてはウルテムの方が優れており、商品のグレードとしてもTR90と比べウルテムの方が高いです。

・TR90
<長所> 軽い、掛け心地が良い、比較的安価、透明性が高い
<短所> フィッティングが難しい、ウルテムに比べ強度が低い

・ウルテム
<長所> 軽い、掛け心地が良い、強度が高い
<短所> フィッティングが難しい、クリアな色味が作れない

②メタル素材のメガネフレーム

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メタル素材とはいわゆる金属の素材です。金属の素材毎によって大きく特徴が異なりますが、全般的に丈夫なのが大きな特徴です。掛けた時の印象がきっちりするのが魅力の一つであり、ビジネスシーンなどでも活躍が期待できる素材です。

金属の素材でメガネフレームを選ぶ際には一点注意が必要です。それはメガネのフレームも、使用されている素材によっては金属アレルギーの原因となってしまうケースがあることです。

メガネフレームと関係が深く、金属アレルギーを引き起こしやすい素材としては「ニッケル」が挙げられます。反対に、金属アレルギーを引き起こしにくいと言われている素材は「金」や「チタン」です。また、最近はアレルギー対策として、ニッケルを含まない素材の商品が多く出回っています。

金属アレルギーが心配な方は、メタル素材のフレームを選ぶ際、どのような素材が使われているかを店員さんに質問してみるといいかもしれませんね。

ここからは、メタル素材の中でも代表的な素材をご紹介します。

合金

合金は、ある金属に別の金属あるいは非金属を混ぜてできる素材であるため、混ぜるものの質量、割合や特性に左右され性能が決まります。

一般的な合金は、比較的安価なメガネフレームに使われているケースが多いです。しかし多くは素材については書かれていませんので、どのような素材を元にしている合金なのか正確に判断することは難しいです。

また、中国製などの輸出品に多い素材でもあります。ただし、チタン素材が発売される前は、メインで使われており、加工のしやすさから、飾りパーツに使われることが多く、使用されなくなることはないでしょう。

注意点は、安価なモノ程表面のメッキの質が悪いモノが多くなってしまうことです。

<長所> 比較的に安価、修理うあ調整が容易、加工しやすい
<短所> メッキや塗装が弱いモノが多い、金属アレルギーの注意

チタン

メタル素材の中で最も主流な素材がチタンです。チタンとはアルミと鉄の中間の金属です。軽くて掛けやすく金属アレルギーも起こりにくく汗にも強い点が大きな特徴です。

チタンの持つ軽さと耐久力には今後の商品開発においても期待がされていて、チタンと様々な素材を合わせた金属の商品が多く試作されはじめています。

不純物が含まれておらず、約90%以上がチタンのモノは純チタンと呼ばれます。チタンの中で最も使用されている素材です。100%のチタンだと柔らか過ぎて傷も付きやすく、摩耗しやすいためメガネフレームには適していません。

<長所> 軽い、汗に強い、金属アレルギーが起こりにくい
<短所> 加工が難しい、弾力性に劣る

β(ベータ)チタン

チタンに他の金属であるバナジュウムやアルミニウムを混ぜることによって、素材の機能を向上させたのがβチタンです。軽さや高い耐食性、アレルギーを起こさないといったチタンの長所はそのままに、さらに弾力性が加わった合金素材です。

その弾力性からテンプル部分に使用されることが多く、テンプルはβチタンを、フレームにはチタンを使用するといったフレームも多く流通しています。

<長所> 弾力性に優れている
<短所> 加工が難しい、チタンに比べやや重さを感じる

NT合金

NT合金はニッケル(N)とチタン(T)を同じ割合で混ぜた合金です。

バネ性、耐食性(腐食に耐える性能)、軽さに優れていて、βチタンより価格が安いのが特徴です。また、曲げても元の形に戻る形状保持性が大きな特徴です。そのためメガネが顔にフィットし続けるのが魅力です。しかしフィットしていなければ、その後修正や調整が難しいという一面もあります。

<長所> バネ性、耐食性、軽い、
<短所> フレームの調整が難しい、金属アレルギーを起こしてしまう人も

メガネフレームの素材 遠近両用 疲れ目 メガネ選び 金

『金』というステイタスも確かにありますが、耐食性に優れ錆びにくく、金属アレルギーの心配も少ないため、メガネを長持ちさせたいという人にオススメな素材です。ただ他の素材に比べると重さがあります。

金単体の素材だと、重さがあったり柔らかすぎるため、メガネフレームにおいては、18金(全体の約75%が金)や14金(全体の約58.5%が金)といった合金で使われています。

<長所>耐食性、長く愛用できる、金属アレルギーが起こりにくい
<短所>重い、高価

③コンビネーション素材

メガネフレームの素材 遠近両用 疲れ目 メガネ選び コンビネーション素材

メタル素材とプラスチック素材が組み合わされたフレームです。文面だとあまりピンと来ないかと思いますが実際のメガネフレームを見てみるとわかりやすいかと思います。『コンビ』と略されることも多いです。

コンビネーション素材で作られたメガネフレームは、サーモントブローラインと呼ばれるデザインタイプが多いです。フロント(レンズを囲っている枠など)や、テンプル(耳に掛けるパーツ)がメタルとプラスチックで使い分けられていたり、一部分がプラスチックといった構造です。メタルの質感とプラスチック素材だから出せるカラーのコンビネーションも魅力です。

サーモント(ブローラインフレーム)は、主張の強いデザインが多くお顔の印象を変えたい時などにもオススメのフレームです。

<長所> それぞれの素材の良さを活かせる。デザイン性が高く魅力的な商品が多い。

④自然素材

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自然素材には「べっ甲」や「木材」といった素材があります。自然の素材からできているということで肌にはとても優しいのですが、その分こまめなお手入れが必要となるメガネフレームです。ここからは、自然素材の代表となる「べっ甲」と「木材」についてご紹介します。

べっ甲

べっ甲とはタイマイという海亀の甲羅を使用した素材です。聖徳太子の宝物として日本へ伝来したとか。

ワシントン条約で輸出入が禁止されたことで、現在はほとんど流通がありません。また、職人さんの手作業によるため非常に貴重なフレームです。その希少さゆえに、非常に高価な素材です。

人間の爪などと同じ有機質なため肌にとても馴染みやすいのが特徴です。肌に触れた時の独特の感触は、人口の素材には真似できないところがあり、これがべっ甲の一番の魅力といわれています。

タンパク質由来ゆえ、汗や酸に弱いのできっちりとしたメンテナンスが必要となってきます。虫に食べられてしまうケースもあるので保管方法にも気を使う必要があります。

<長所> 肌にとても馴染みやすい、独特の感触。
<短所> こまめな手入れが必要、高価

木材

木材の特徴は、べっ甲と同じく肌に優しく、肌にフィットし、フレームが軽いことが特徴です。また、経年変化による味わい深い色の変化が魅力の1つといわれています。

最初は薄い色合いの木材でも、次第にその色が濃くなっていきます。色合いの自然な変化を楽しめるのは、木製フレームならではです。因みに竹を素材としているフレームもあります。

<長所> 肌にとても馴染みやすい。経年変化による味わい。
<短所> こまめな手入れが必要、高価

素材の違いを感じるには

今回ご紹介したメガネフレームの素材は、広く一般的に流通しているモノがほとんどであり、その他にもご紹介できなかった素材もたくさんあります。素材の違いを感じるには、実際に掛け比べをしてみることが一番です。

少しでもメガネに興味を持たれた方は、是非お近くの遠近両用プロショップをお訪ねください。メガネ選びのプロがあなたのライフシーンに合ったメガネフレームを紹介してくれます。

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