「老眼」=「年寄り」は大きな間違いです。
一般的には40歳以降から老眼を感じる人が増えますが、20代でも老眼のような見え方になる場合があります。老眼の原因は加齢だけではなく、生活習慣、食生活、体質、目の酷使具合い、近視、遠視など色々な状況でその症状がでるため、老眼=年寄りではなく、目の見る力の調整(調節力)が衰えた状態を言います。
近視の人は「老眼」にならないという情報がありますが、それも間違いです。近視の人と遠視の人では見え方の違いはあるものの、どちらも老眼にはなります。
老眼の種類①遠視老眼とは?
遠視の人はもともと「目がいい」と言われ、視力が1.0以上で遠くも近くもよく見えていた人です。遠視の人が老眼になると、遠くが見えて近くが見えにくくなります。
遠視の人の老眼が、一般的に知られている老眼の現象といえるでしょう。
老眼の種類②近視老眼とは?
一方、近視の人は子どものころから目が悪く、遠くが良く見えず、メガネをかければ遠くも手元も良く見えていた人です。近視の人が老眼になると、メガネをかけた時遠くは見えますが、手元が見えにくくなります。
近視用メガネをかけている人で、メガネをはずさないと手元が見えにくくなっている場合は、老眼のような状態になっている可能性があります。そんな時は、ムリをせずお近くの眼鏡店にて視力測定(調節力の確認)をされることをおすすめします。
老眼の種類③スマホ老眼とは?
「スマホ老眼」とは、10代~30代の若い世代に起こる老眼に似た見え方(手元が見づらくなる状態)になること。スマートフォン(以降、スマホ)やタブレットなどを近い距離で、長時間見過ぎたことで起こる現代病とも言えます。手元をずっと見続けることで、画面の文字が見づらくなったりぼやける症状が起こります。
至近距離でスマホの画面を凝視し続けると、目のピント調節をする筋肉(毛様体筋)が疲労し、目の負担が大きくなります。スマホ老眼になる三大要因は以下の3つです。
〇常に揺れている電車内でのスマホ利用
〇歩きながらの歩きスマホ
〇目に近づけて使う、寝ながらスマホ
スマホ老眼の場合は加齢による老眼と違い、スマホの利用時間を制限したり、意識的に目を休めることで改善ができます。
老眼の種類④夕方老眼とは?
午前中はしっかり見えていたのに、夕方になるとパソコンやスマートフォンの文字が見えにくくなったり霞むことはありませんか? それは「夕方老眼」かもしれません。それは、目のピント調節をする筋肉が弱くなっていることが原因です。日中に目を酷使した結果、夕方になると目が疲労してその症状が起こるのです。夕方老眼は20代~30代の若年層にも増えているようです。
「夕方になると近くが見えにくい」と感じたら、お近くの眼科医にご相談ください。
「見えにくい」と感じたらお近くのメガネ専門店へ
「見えにくい」状態でそのまま過ごすと、カラダの不調につながる場合もあります。「見えにくい」と感じたら、お近くの眼科医に相談しましょう。
近視用メガネをかけている人で近くが「見えにくい」「ぼやける」といった症状が出る場合は、お近くのメガネ専門店で視力チェックを受けて、最適なレンズに交換されることをおすすめします。メガネに関するお悩みを解決してくれる、お近くのお店はこちら→
参考文献:『老眼のウソ 人生をソンしないために』著:平松 類 出版:時事通信社