老眼対策

細かな手作業用 趣味のメガネのはなし

「老眼」が辛い!と痛感される方に多いのが、50代で刺繍や、ミニチュア模型(プラモデルづくり)など細かな手作業が必要な趣味を持っている方。対応ツールとして、手元作業専用メガネや老眼鏡、拡大鏡など、どんなアイテムを使えばラクに、作業に没頭できるようになるか実際に試してみました。

老眼鏡をかけているのに刺繍針の穴が見えない。

おうち時間が増えて、以前から始めたかった刺繍。最近は洋服のリメイクやリペア目的で「刺し子」を始める人も多いようです。中学時代、夏休みの自由研究で壁掛け用の花の刺繍をして以来、刺繡からは30年近く遠ざかっていたましたが、久しぶりに始めることにしました。

私の場合、もともと視力がよく45歳を過ぎてから、目の衰えを感じだし、遠近両用メガネや老眼鏡を使い始めました。

●日常生活は裸眼。
●仕事でパソコンを使う時や車の運転時は遠近両用メガネ。
●資料を読むときは老眼鏡。

と状況によってメガネを使い分けています。

「刺繍をする時は老眼鏡が良いだろうな」という自己判断で老眼鏡をかけて、針に糸を通そうとしたところ、

「針の穴が見えない!」「刺繍糸の先端がぼやける」

衝撃でした。老眼鏡をかけていたのに焦点があわなかったのです。

針に糸を通すだけで大苦戦!

私の老眼鏡は読書をするために視力を調整しているため、目の前の小さな針穴を見るには適していなかったのです。

それでも目を凝らして集中すれば、5回に1回は針穴に刺繍糸が通るように…。これでは、準備段階ですでにヘトヘトです。ようやく針に糸が通せても、次にまた難関が待っていました。

ステッチがガタガタで汚い…。

刺繍の図柄の線がよく見えず、「このあたりかな?」と勘に頼って生地に針を刺していたため針を刺す位置と出す位置を間違いがち。しかも、図柄が見えづらいために必要以上に目に力が入ります。そんな状態で長時間過ごしていたため肩と背中がバキバキに凝ってしまいました。

それでも、無心に生地に針を差し、可愛らしい図柄に向き合っている時間はストレス解消になりました。

とはいえ、このままでは癒しになる趣味が苦行になってしまいます。私と同じ悩みを抱えている人はいるはず。

そこで、同年代の刺繍好きな方々はどんな対策をしているのかをネットで調べ、どの方法が方法なら快適に刺繍を楽しめるか試してみました。

細かい手作業の老眼対策①メガネ×拡大鏡

細かい手作業(私の場合は刺繍)が辛いと感じている同年代の方はたくさんいました。そんななか、便利な道具として紹介される頻度が高かったのが「拡大鏡」の活用です。近視の方の場合は、刺繍のステッチ(刺し方の種類)によって老眼鏡とルーペを使い分けている人もいました。

私の場合、刺繡をする時は遠近両用メガネでは全く役に立たず、老眼鏡では図柄は見えるもの細かな線などがぼんやりとしてしまうため、老眼鏡の上からかけられる拡大鏡で試すことにしました。

いざ、100円ショップへ。
拡大鏡を使った経験がありませんでしたので、拡大鏡に拡大率の違いがあることを今回初めて知りました。今回は老眼鏡の上からかけるため、拡大率が一番低い約1.3倍の拡大鏡を購入しました。ちなみに手芸店には、手芸専用の拡大鏡もあるそうです。

両手が使えるメガネ型の拡大鏡です。

1.まずは、拡大鏡だけで刺繍をスタート。
刺繍の図柄はくっきりと大きく見えますが、大きく見えすぎて10秒もしないうちに酔ってしまいました。

2.次に老眼鏡の上から拡大鏡をかけてみました。
拡大鏡だけの時に比べて、刺繍の図柄の見え方は快適になったものの、しばらくすると酔ってしまいます。

3.最後に遠近両用メガネの上から拡大鏡をかけてみました。
拡大鏡のみ、老眼鏡×拡大鏡に比べると見え方はだいぶ楽になりましたが、それも数分が限度。長時間の作業は無理でした。

見えすぎてもダメなんですね。
そこで、他の方法を探してみました。

細かい手作業の老眼対策②メガネ×手元用ライト

次にネットで見つけた情報が、手元用ライトを活用する方法です。視力の問題以前に、手元が暗いと図柄や針先が見えづらいという基本的なことを忘れていました。そこで、ネットで色々調べて手元専用のLEDライトを購入。刺繍の時はもちろん、読書やネイルを塗るときにも使えます。

このライトを選んだポイントは、角度が90度まで変えられること。充電式でコードレスで使えるという使い勝手の良さです。

拡大鏡もついています。

使ってみると、とても快適! しかも、遠近両用メガネでも良く見えます。図柄が良く見えるだけでなく、ライトの下だと針穴に糸を通すのもスムーズにできるようになりました。

夜の作業がスムーズに。細かな図案も良く見えます。

何よりうれしかったのは、遠近両用メガネでも刺繍ができるようになったことです。

①図柄や針先がくっきり見えて、仕上がりがきれいになる。
②離れた場所にある刺繍糸を取るのに、その都度メガネをはずす必要がない。

作業がとてもスムーズになるだけでなく、目の疲れも軽減できます。
私にとっては遠近両用メガネ×手元用ライトが、刺繍をするのには最適な組み合わせになりました。

メガネ×道具で見えにくさは改善できます!

「見えにくい」からといって、やりたいことをあきらめるのはとても残念なことです。今は便利な道具が、ネットで手に入ります。老眼鏡、遠近両用メガネなどお手持ちのメガネと便利な道具との組み合わせで、細かな手作業が必要な趣味をラクに楽しく続けてみませんか?

※製品の使用感は個人の感想です。


メガネやメガネレンズにお困りの方はお近くの「遠近両用プロショップ」へ。こちらの「ご相談・お問い合わせフォーム」からお気軽にご相談ください。