調光レンズとは?
調光レンズは紫外線の量に応じて⾊の濃度が変化するメガネレンズの名称です。
紫外線を浴びると濃い色になり、室内など紫外線が当たらないところに入ると薄い色になるため、明るさに合わせてメガネとサングラスを掛けたり外したりする手間が無くなる大変便利なレンズです。
光ストレスや目へのダメージも減らせることから、世代を問わず人気が高まっているレンズですが、その特徴を知らずに購入すると後で後悔することになってしまいますので、先にデメリットを理解しておくべきです。下記に代表的なデメリットを記載しますので、先ずはデメリットを知ってください。
・レンズの色が濃くなるのは早いが、クリアに戻るのは思ったより時間が掛かる
・車内(運転時)では思ったよりレンズは濃くならない
・気温が高いとレンズの色は濃くならない
・気温が低いと思ったよりレンズの色は濃くなる
・経年変化で、徐々に色が発色・退色しなくなる
・キズが付くと色が変わらなくなる
・片玉交換ができない
・キズがつきにくいガラス素材は色抜け&種類が少ない
・女性向きの綺麗な色は限定される
いかがですか?
因みにデメリットはご自身の中で許容範囲か?ということが重要であり、メリットがデメリットを上回れば購入を検討される価値があると思います。また、使用目的や比較対象を変えればデメリットというほどのものでもない場合もあります。
デメリットに対してメリットや対処方法も記載させて頂きますので、ご自身にとってメリットが上回るか、ご検討ください。
調光レンズのデメリット-1 レンズの色がクリアに戻るまで数分かかる
メーカーや種類によっても異なりますが、紫外線を浴びて色が濃くなるまでの時間は比較的に早く、おおよそ数十秒程度で濃くなります。しかし、室内に入った時など色が薄くなるのに要する時間は、おおよそ数分間掛かってしまいます。
濃くなる時は数十秒、薄くなる時は数分間、この二つを比べてしまうので、どうしても長く感じてしまいます。
調光レンズのデメリット-2 レンズの色が薄くなるのに時間がかかることによるデメリットは?
色が薄くなるには数分間かかってしまいますので、お車やバイクの運転、スピードが出る自転車の運転、夕暮れ時の運転には不適当で大変危険です。
例えばトンネルの中に入った時や地下駐車場に入った瞬間です。レンズに色がついていることで、明るさが不足してしまい見づらさを感じます。一瞬でクリアに戻るなら問題ないのですが、徐々に退色していって数分かけてクリアになるので問題が発生するのです。
因みに、筆者は地下駐車場に入った時に光量不足でヒヤッとした経験があります。古い地下駐車場だったので余計に薄暗かったのですが、それ以来、調光レンズでの運転はしていません。
調光レンズのデメリット1、2の考察
例えクリアになるまでに数分間かかるとしても、急に暗くなっても大丈夫な慣れた室内や安全な屋内、危険を感じるほどではない速度であれば、逆に眩しさ対策や紫外線対策等のメリットの方が大きくなるかもしれません。
具体的には乗り物を乗り継ぐ徒歩での電車通勤、屋内と屋外を出入りするショッピング、公園やアウトドアでの時間、野球やサッカー等のスポーツ観戦などです。
また、普段の生活の中のちょっとした外出の時、例えば洗濯物を干す時や犬のお散歩、回覧板を届けに行く時など、わざわざメガネを外してサングラスに掛け替える方はいないと思います。このように使い方や使う場所を変えればメリットの方が大きく感じます。
調光レンズのデメリット-3 車内では思ったよりレンズは濃くならない
車のフロントガラスは紫外線カットが施されている為、思ったより色が変化しません。さらに高級車になるとサイドガラスも紫外線カットが施されているので、この場合はほとんど変化しません。運転用のサングラスとしてご購入される方がいらっしゃいますが、効果が期待できるほど色が変化しませんのでご注意ください。
調光レンズのデメリット3の考察
紫外線だけでなく可視光線でも色が変わる可視光調光レンズというものがあります。この可視光調光レンズであれば、車の中でもある程度、色が濃くなります。 ただし、デメリット2でご紹介した「薄くなるのに時間が掛かることで発生するデメリット」は無くなりませんのでご注意ください。
調光レンズのデメリット-4 気温が高いとレンズの色は濃くならない
偏光レンズは使用環境によって濃度変化が異なりますが、特に気になるデメリットとしては、気温が高いと色が濃くならないという特徴があります。
一般的にサングラスは夏の暑い時期に使う方が多くなりますが、「真夏用のサングラスとして購入したのに思ったより濃くならないじゃないか」というご不満が出やすいのも事実です。
調光レンズのデメリット-5 気温が低いと思ったよりレンズの色は濃くなる
真夏のサングラスとしてのご利用には色が薄くて不満が出やすいのですが、冬場の気温が低い晴れた日には、思ったより色が濃くなってしまい驚くことがあります。特に雪が降った後の快晴の状況では真っ黒になってしまいます。これは知っている人でも驚くほどです。
調光レンズのデメリット4、5の考察
夏と冬では一番濃くなった時の濃度差が20~30%ほどあります。これは調光レンズの特性上、どうすることも出来ません。
ただし、季節はいきなり変わるものではなく、徐々に気温が上がったり下がったりしますので、北半球から南半球まで飛行機にでも乗らない限り、その差を見比べることは出来ないでしょう。
実際に調光レンズをずっと愛用されている方に聞きましたが、「そういうものだ」と理解して使っているそうです。事前に知っていたので特に気にならないとの事でした。
「でも、確かに冬場は濃すぎるけどね~」とも言っていました。
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