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子どもの近視とビタミンDの関係

裸眼視力1.0未満の子どもが年々増えています。その原因の一つに『ビタミンD不足』ということも考えられているそうです。 ビタミンDは、太陽を浴びることでつくられ、子どもの目を守るためにも必要な栄養素と考えられています。

近視の子どもが増えている、その原因は?

文部科学省が毎年発表している学校保健統計調査によると、裸眼視力1.0未満の子どもは年々増え続け、その割合が幼稚園の5歳児で27.90%、小学生で37.52%と2020年で過去最高を記録しました。

近視は遺伝が大きく影響し、両親が近視だと子どもが近視になる割合が高くなるようです。その一方で、両親が近視でも外遊びをする時間が長い子どもは近視リスクが減るという調査結果もあるそうです。世界の近視研究においてコロナ過での子供の近視人口の増加は、タブレットの使用やゲームの時間が増えたことよりも、外遊びの減少が原因だという考え方もあるそうです。

外遊びをする時間が長い子どもは、なぜ近視になりにくいのでしょうか? それは、太陽光を浴びることでからだに生成される栄養素「ビタミンD」の影響も考えられています。

強度な近視の子どもは、血中ビタミンDが不足している

人は太古の昔から、太陽光をたっぷり浴びることでビタミンDを生成していました。ビタミンDは紫外線UVB波を浴びることで作られますが、このUVB波はガラスなどを通さないため、外に出ないと浴びることができません

ビタミンDには、骨を強くする働きがあることが知られていますが、近年ではガンの予防、免疫機能の向上、風邪などの感染症や花粉症の予防・緩和などの効果もあることがわかってきています。

ビタミンDは、上記のように人の生理機能に大きく影響するだけではありません。オハイオ州立大学の研究チームは、ビタミンD不足が子どもの目に影響することを発表。強度近視の子どもほど血中ビタミンDが不足しがちであり、日差しを浴びる時間が少ない子供ほど、近視になりやすいということもわかってきているようです。

ビタミンDを増やすには?

ビタミンDはきのこ類や鮭などの魚に含まれていますが、からだに必要な量を食事だけで摂るより、お天気の良い日に外遊びをする方が効率よくビタミンDを摂取できます。眼抗加齢医学会では、子どもは1日約2時間程度、日光を浴びることを推奨しているそうです。家のベランダや木陰でお昼を食べるなど工夫をしながらでも良いそうです。

正しい紫外線対策で、子どもの目を守りましょう

オーストラリアの視覚研究所は、2010年に約20憶人だった近視人口が、2050年には世界人口の約半分の50憶人になると予測し、そのうちの9億3800万人は失明リスクのある強度近視になるのでは?と考えられています。

皮膚がんやシミ、シワなどの肌トラブルなど将来的なリスクを考えて、紫外線対策をすることも大切ですが、将来的に子どもたちの目を守るためにも、陽の光をたっぷり浴びて、からだにビタミンDをつくる時間を作ってあげることも必要なのかもしれません。

 

 


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