レンズのはなし老眼対策

遠近両用に慣れるコツ! 遠近両用を初めて使う方に

遠近両用メガネって慣れるまでに時間がかかるし、慣れるためのコツがあるよねっていううわさ話を聞いたことがあるかもしれません。そのうわさ話は事実です。ですので、今回は遠近両用メガネに慣れるためのコツをお伝えしていきます。

遠近両用に慣れるコツは、早く掛けることが一番!

遠近両用レンズは、近視の方が掛けるレンズや老眼鏡とは見え方が大きく異なりますので、そもそも見え方や使い方に慣れる必要があるレンズです。

例えば近視の方が若い時に使っていた遠くを見るためのレンズには、度数が一つしか入っていませんが、遠近両用には大きく分けて2種、細かく言うと数種類の度数が入っています。

具体的には下の図を参照して頂きたいのですが、レンズの上部が遠く(青)を見るための度数、レンズの下に近く(赤)を見る度数、上下の間の徐々に度数が変化する部分が中間距離(黄)を見る度数となっています。

上下で異なる度数が入っていますので、上下の度数差が大きいと少し目線を動かしただけで見え方が大きく異なってしまい、結果的に見づらくなってしまうのです。

よって、度数差が少ないうち、即ち出来るだけ早いうち(年齢的に若いうち)に掛けることが一番慣れやすいということになるのです。

遠近両用 設計イメージ 見え方イメージ 距離感イメージ
注)度数設定によって見える距離は変わります。

また、出来るだけ早いうちに掛け始めることをお奨めする理由として、初めに書いたように『そもそも遠近両用レンズは見え方や使い方に慣れる必要があるレンズ』ですので、頭も身体も適応能力が高いうちの方が慣れやすいという事もあります。

遠近両用は老け見え対策にもバッチリ!

ズバリ! 周りから老けて見られるのって嫌じゃないですか?

「老けて見られる」、もしくは「老眼で苦労しているんだなぁ」と思われる代表的な仕草を下記に記しました。

・腕を伸ばして見る仕草

別名「ツッパリメガネ」とも言いますが、腕を突っ張るように伸ばして文字を見ようとする仕草の事です。離せば分かる、離せば見えるというやつですね。

・メガネをずらして見る仕草

おでこにメガネを乗せるのは「デコメガネ」、鼻の下の方に掛けるのを「鼻メガネ」とも言いますが、掛けているメガネをずらして文字を見る仕草は老けて見られます。

・眉間にしわを寄せて見る仕草

細かい文字を見ようとした時にピントが合わず、無意識に目を細め眉間にしわを寄せてしまう方も多いようですが、この仕草も老け見えする仕草の一つです。

・メガネを掛けたり外したりする仕草

老眼鏡の場合は近くしか見えませんので掛けたり外したりする必要がありますが、文字を見る度に掛け外しをする仕草は、周りから見て「老眼で苦労しているんだなぁ」と見られてしまいます。

・メガネを掛け替える仕草

近視用のメガネでは細かい文字が見づらくなってきたという方が、弱い度数のメガネに掛け替えることがありますが、文字を見る度にメガネを掛け替える仕草と言うのも、周りから見たら老け見えする仕草と言えます。

老けて見える仕草 老け見え ツッパリメガネ デコメガネ 目を細め 眉間にしわを寄せて
ツッパリメガネ & デコメガネ & 目を細め & 眉間にしわを寄せて

因みにこれらの仕草を解消するには、遠くも近くも見えて、しかも掛け外しの必要が無い遠近両用が良いという事になりますが、周りから老けて見られることが無いよう、出来るだけ早いうちから掛け始めることも必要だという事をご理解いただけると思います。

遠近両用は何歳から掛けた方が良いですか?

仕事環境や生活環境などの個人差がありますので一概には言えませんが、昔から言われているのは50歳が一つの目安です。

ただし、昔と今ではパソコンやスマートフォン等の使用環境が大きく異なっていますので、近くを見ることによって目の疲れを感じたり、老け見えの仕草が気になるようなら、40代半ばから後半くらいまでに遠近両用を掛け始める方が良いと思います。

因みに眼鏡関連の仕事をしている人は遠近両用の事を理解していますので、40代半ばまでに遠近両用を掛け始めることが多く、50歳を過ぎると中近両用と遠近両用を併用する人が増えてきます。

遠近両用ってどんな種類がありますか?

遠近両用と一口に言っても、実は種類が沢山あります。

先ずは古いタイプの遠近両用ですが、二重焦点(バイフォーカル)とも言い、レンズの下の方に老眼の度数を張り付けたような形になっています。

境目がハッキリしているなど見た目で老眼と分かることから、境目が無いタイプの遠近両用が発売されてからは敬遠されるようになり、今ではほとんど見かけなくなりました。

ただし、職業柄どうしても必要とされることもあり、今でもひっそりと販売は続いています。

遠近両用レンズの種類

次に境目が無い遠近両用ですが、現在はこのタイプが主流であり、一般的に遠近両用と言われるものとなっています。

徐々に度数が変わることから累進多焦点レンズとも呼ばれ、種類や設計、グレードやオプションも豊富で新製品の開発もこのタイプが中心となっています。

では、累進多焦点レンズの種類はどうかと言うと大きく分けて3種類となります。

累進多焦点レンズの種類

・遠近両用レンズ(上段)

遠近両用はこれまで「一本のメガネで遠くから近くまでを見る事が出来る大変便利なメガネです」とのキャッチコピーで販売されてきましたが、昨今のIT環境の変化により、イメージ的には「遠くを見るためのメガネに、おまけとして中間と近くをくっつけたもの」というような紹介に変わりつつあります。

昔は今ほど近くを見る事に対して重要度が高くなかったことが理由です。

・中近両用レンズ(中段)

続いて中近両用は、遠近両用の中間部と近くを拡大したようなレンズであり、室内での使用を想定して作られた室内用の遠近両用というような設計です。

遠近両用と比べ中間部と近くが広くなっていますので、テレビを見たり、パソコン仕事や読書、スマートフォン等を使う時など、ピントが合う場所が広くて使いやすいレンズです。

遠近両用とは目的や見たい距離が異なりますので、目的に合わせて遠近両用と中近両用を併用するほうが快適に過ごせるでしょう。

因みに遠くも見えないことはないのですが、意識してみないと見えない場所にほんの少しだけ残っているような感じですので、決して使いやすいとは言えない状態です。

・近々両用レンズ(下段)

最後に近々両用ですが、遠近両用や中近両用とは異なり、どちらかと言うと老眼鏡と比べられることが多いレンズです。

近々両用は老眼鏡と比較すると、見える範囲が横方向にも奥行き方向にも広いという特徴があり、長時間のパソコン作業や事務作業にも向いていることから、徐々に愛用する方が増えているレンズです。

ただし、遠くや中間距離にはピントが合いません。よって、近視の度数が強い方が初めて近々両用を掛けると、パソコンの画面から目線をそらした瞬間、周りがボケて見づらい状態になる為、違和感を訴える方もいらっしゃいます。

自分の経験でも最初は強い違和感を覚えましたが、周りがボケるのに慣れてしまえば、デスクトップ型のパソコン作業には最適で一番使いやすいレンズでした。

30代半ばから40代前半で目の疲れを感じている場合は?

弱めの遠近両用を掛け始める方法もありますが、近くを見る時に使う調節力という目の力を補うサポートレンズというレンズがありますので、このサポートレンズを掛ける事をお奨めします。

と言うのも、サポートレンズは近視用のレンズと遠近両用レンズの中間に位置するレンズであり、このレンズを掛けた後に遠近両用レンズを掛けると、遠近両用に慣れるのが早いという特徴があるからです。

因みに、眼鏡関連の仕事をしている人は、近視用からサポートレンズに掛け替え、その後、遠近両用に掛け替えるという方が多いです。

サポートレンズ アシストレンズ 設計イメージ 使い方イメージ

遠近両用に慣れるコツを時系列でご紹介!

1.遠近両用を作る前

・遠近両用は「そもそも見え方や使い方に慣れる必要があるレンズ」という事を理解する。

・早いうち(年齢的に若いうち)から掛け始めた方が良いことを理解する。

・メガネは見るための道具であり、使い方を知る必要があることを理解する。

2.遠近両用を作る時

・仕事内容や生活状況、困っていることを詳しく販売員に伝える。

※ 販売員が知りたいのは、見たい距離、見たい物への角度や姿勢、使用時間の長さ、優先度等です。

・レンズの見え方体験や使い方体験を行う。

※この時、頭と体の両方で理解して頂くことが大切です。

3.遠近両用が出来上がったら

・先ずは「慣れよう」という気持ちで取り組んでください。

・椅子に座った状態で、遠くの一点を見たまま顎の出し引きをして見え方を確認する。同じように近くの一点を見たまま顎の出し引きをして見え方を確認する。

・次に、一点を見たまま顔を左右に振り、ボケ具合も確認する。

・見え方やボケ具合の確認後は、近くを見ることに慣れることから始める。

・短時間の使用から始める。

・見え方の確認後に、自宅や職場などの慣れた環境の平坦な室内で練習する。

・平坦な室内での使い方に慣れた後は、階段の昇り降りの練習となるが、この時は必ず手すりを持って行う。

・室内で使う事に慣れてから外出する。

・車の運転は、運転席に座った時にどう見えるかを必ず止まった状態で確認してから開始する。サイドミラーやカーナビはもちろんですが、特に目視でバックする時は「ユレ」や「ユガミ」を感じやすい部分を目線が通りやすいので、必ず安全な場所で事前に確認する。

4.遠近両用を買い替えるタイミングで

・遠近両用レンズは近くを見るための度数が強くなると視野が狭くなるという特徴があるので、今使っているレンズよりグレードの高いものを選択して、最低でも今までと同程度の視野を確保することをお奨めします。

・これは遠近両用に慣れるコツというより快適に老眼と付き合う方法なのですが、見たい物までの距離によって複数使用をすることもご検討頂きたいです。

外出時は遠近両用、室内では中近両用という使い方です。

特にパソコンを使う時間が長い方は、中近両用や近々両用を併用して頂くことで、遠近両用レンズのみで過ごすのと比較して、目の疲れや肩こりなどに差が出てくることが多いです。

・眩しさに弱い方は、薄い色を付けるか、眩しさを防ぐ機能レンズにするか、紫外線を浴びると色が濃くなる調光レンズを選択する方法もあります。


遠近両用プロショップでは、お客様の用途に合わせた快適なレンズをご提案させていただいております。特に遠近両用レンズを初めてご使用になる方。もしくは、一度試したが慣れなかった方など、是非、遠近両用プロショップへお気軽にご相談ください。


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