このところ一気に気温が上がり、梅や桃が咲き、早いところでは桜が綻び始めています。沈丁花の香りも漂い、散歩に出かけると汗ばむことも増えてきましたね。この季節、急に気になり始めるのが紫外線の強さです。近年、お肌の日焼け防止意識は高まりつつありますが、目から入る紫外線の影響をご存知でしょうか？
女性は特に、気温が上がり始めると日焼け止めを塗る手にも気合が入りますが、目には日焼け止めを塗ることができません。目の健康を守るためにもサングラスを上手に取り入れていくのがおすすめです。
紫外線が有害なのは肌だけではない
紫外線を防ぐUVケアは肌だけではなく、目にも必要です。目の色の薄い西洋人は外出時にサングラスを常用していることが多いですが、紫外線が目に与えるダメージとはどのようなものなのでしょうか。
目から入る光が脳をダマす⁈
目から入った光によって脳は明るさや色などを識別しています。目から強い紫外線が入ると、脳が体を守ろうとしてメラニン色素を分泌し、肌が日焼けを起こすことが明らかになっています。肌に直接紫外線が当たっていなくても日焼けするという、いわば脳が騙された状態が起きるのです。
紫外線が起こす目のトラブル
目から入った紫外線は蓄積され、少しずつ角膜や水晶体を傷つけるといいます。元来、目には紫外線を防ぐ力が備わっていますが、強い紫外線を長時間にわたって浴びると、白内障や角膜炎、視界がゆがんだり目が見えなくなったりする黄斑変性症という病気を引き起こすリスクがあります。もちろん通勤時など日常生活で多少の紫外線を浴びる分には、問題はありませんが、日差しの強い季節に長時間、屋外に出るときはサングラスを着用するなど、目を守ることを意識する方がベターです。
紫外線をカットするサングラスを選ぶには
実は紫外線カットの性能とサングラスのレンズの色の濃さとは関係がありません。レンズの色が濃い方が紫外線カットの効果が高いと勘違いされることが多いですが、紫外線カットのサングラスには、そのレンズがどれだけ紫外線を透過するかを示す「紫外線透過率」が数字で表示されています。紫外線透過率が1.0％以下と表示されていれば、紫外線を99％以上カットすることができるというわけです。
UVカット機能がない濃色レンズには要注意
紫外線をカットする機能がない濃い色のレンズのサングラスを使用すると、目に悪い影響を与える可能性があります。人間の目は明るいところでは瞳孔は小さくなり、光を取り込む量を減らす調節をしていますが、暗いところでは目の瞳孔が開いて、より多くの光を取り込もうとします。したがって、紫外線カット機能のない濃い色のレンズで強い光を多く浴びると、瞳孔が開いた状態になり多くの紫外線を目に取り込むことになります。ファッションとして色の濃いサングラスを使用する場合は、長時間紫外線を浴びないよう注意が必要です。
また紫外線カット機能の高いサングラスを購入する場合は、雑貨店ではなくメガネのプロショップに行くことをお勧めします。正しい知識を持つスタッフのもと、用途と紫外線透過率をチェックした上で、適切なサングラスを選びましょう。
サングラス選びのポイント①自然な見え方
紫外線カットの性能とレンズの色は関係ありませんから、紫外線カットの効果があるレンズなら、色が薄くても目を守ることができます。かけてみて、より自然な見え方ができるレンズを選ぶと良いでしょう。
サングラス選びのポイント②用途
どのくらいの時間をアウトドアで過ごすのか、屋外でのスポーツや登山など、それぞれ個人のライフスタイルに合わせてサングラスを選びます。ドライブや釣り、雪山での使用などには、用途に適したサングラスも揃っています。
サングラス選びのポイント③サイズ
サングラスと顔の間の隙間からも紫外線は入りますから、顔の形に合ったサイズを選ぶことも大切です。地面からの照り返しもカバーできる最適なサイズを選びましょう。
レンズのカラーは何色がいい？
レンズの色はファッションに合わせて選ぶ楽しみもありますが、用途や機能によって使い分ける方法もあります。
・ブラウン
顔の彫りを深く見せ、はっきりした顔立ちを印象付ける効果があります。ブルー系の光をカットするため、眩しさを抑えてクリアな視界をもたらします。ゴルフやドライブなどのアウトドアに最適です。
・グレー
光を平均的にカットし、眩しさを防止する効果が非常に高いレンズカラーです。色調変化が少なく、自然な景色を楽しめるのが魅力です。マリンスポーツやランニングに向いています。ファッションやつける人を選ばない人気カラーです。
・グリーン
青系と赤系どちらの光も遮断する効果があり、コントラストを下げすぎず、裸眼に近い自然な見え方で眩しさを防ぎます。目が疲れにくく、目元を明るく優しい印象にしてくれるでしょう。
・ブルー
黄色やオレンジなど明るさを感じる光の長い波長をカットしてくれる効果があり、強い光や日差しなどを緩和してくれます。ウィンタースポーツやサイクリング、夜間のヘッドライトの眩しさ防止にも効果的です。クールで知的な目元を印象づけます。
サングラス選びにも遠近両用プロショップがおすすめ
日常的に浴びる機会が多い紫外線ですが、屋外で過ごすことが多い方や日常的にスポーツを楽しんでいる方は特に、UVカット機能のあるサングラスを普段からお使いになることをおすすめします。白内障や加齢黄斑変性などの目の病気は、紫外線がひとつの原因となることが知られていますので、目から入る紫外線を防ぐことで発症･進行予防が期待できます。また、パソコンやスマートフォンが発するブルーライトをカットするブルーライトフィルター付きサングラスなども併せてプロショップでご相談になることをお勧めします。
遠近両用プロショップでは、お客様の用途に合わせた快適なレンズをご提案させていただいております。特に遠近両用レンズを初めてご使用になる方。もしくは、一度試したが慣れなかった方など、是非、遠近両用プロショップへお気軽にご相談ください。
