レンズ価格差の理由①屈折率(レンズの薄さ)
加藤:レンズの価格差を決める要素は4つあります。まずは、屈折率。つまりレンズの薄さです。近視の場合、凹レンズといって真ん中が薄くて端が厚いレンズを使うのですが、強度近視の人ほどレンズの淵が分厚くなり、それを嫌がる人がいらっしゃいます。
レンズを薄くするためには、屈折率が高くなるレンズ素材を選ぶことになりますが、屈折率が高くなるほどレンズは薄くなり、それに比例して価格が上がっていきます。
レンズ価格差の理由②オプションをつけるか、つけないか
加藤:ライフスタイルにあわせ、快適な見え心地のためにレンズオプションをつけた方が良い場合があります。ブルーライトやくもり止めなどのコーティングや紫外線カット、カラーレンズなどライフスタイルにあわせたオプションを追加することで価格が変わります。
レンズの価格差の理由③レンズの設計
加藤:3つめはレンズ設計です。まずは、カメラを想像してみてください。カメラの筒状の中には美しい写真を撮るために、たくさんのレンズが入っています。もしレンズが1枚だったら、被写体の中央しかきれいに映らず、両端は全てぼやけてしまいます。
つまり、色々なレンズを数枚組み合わせることで、中央も両端もきれいにピントが合うようになっているのです。これが「レンズ設計」です。メガネレンズの場合は、たった1枚でカメラと同様の機能を持たせる必要があります。
メガネを掛ける時、1日中真ん中だけを見てることはありませんよね? メガネを掛けた瞬間、中心から視点がはずれても周辺部の歪みが少なくクリアに見えるほうが見え心地は良くなります。このように、どの視点から見てもできる限り同じ度数できれいに見えるように細かく設計したレンズは、価格が高くなります。
レンズの価格差の理由④オーダーメイドレンズ
加藤:レンズには、目に対して正しい位置があります。ニコンの場合、レンズの位置が目から12㎜前、前に5°傾いている場合にレンズの性能が出るという作り方をしていますが、フレームの形状によってレンズの位置は変わってしまい、見え心地に影響が出る場合があります。
オーダーメイドレンズは選んだフレームに合わせ、最適な見え心地になるよう再設計した自分専用のレンズです。フレームの形状や一人ひとりの目の情報に合わせて作るため、価格は高くなります。
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結論:レンズの高い、安い。その違いは…。
加藤:高いレンズ、安いレンズ。その違いは何かと聞かれたら、「レンズの端まで歪みや違和感がなく、きれいにみえる度合いの違い」といことになると思います。
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