眼鏡供養とは?
使わなくなったからといって、壊れていないメガネを簡単には捨てられないもの。それが、家族の遺品だったらなおさらです。愛用してきた感謝や故人への哀悼の意を込めたお別れの儀式「眼鏡供養」は、目の神様や仏様を祀る神社仏閣で願いできます。10月1日の「メガネの日」や年に1回だけ眼鏡供養を行う神社やお寺が多いなか、埼玉県秩父市にある「め」のお寺「慈眼寺」では、毎月8日に眼鏡供養を行っています。
「慈眼寺」は、目の悩みのある人が訪れる「め」のお寺
「慈眼寺」は日本百観音に数えられる、秩父三十四観音霊場の13番目のお寺です。その歴史は古く、鎌倉時代の開創から760年続いています。薬師瑠璃光如来(目の仏様)を祀る「め」のお寺としても全国的に知られ、緑内障、白内障、加齢黄斑変性などの目の病気に悩む人が参拝に訪れます。
地元の人々には「あめ薬師」して親しまれ、毎年7月8日に行われる夏の例大祭は、眼病平癒の祈願など全国から2万人を超える参拝者で賑わい、初夏の訪れを告げる秩父の風物詩でもあります。このお祭りの名物といえば「ぶっかき飴」。7月になると家庭に1袋はこのぶっかき飴があるといっても過言ではないくらい、地元の人にはおなじみの飴です。かつて多くの露天商が縁日で売っていた名物品がこの「ぶっかき飴」だったこと、そして梅雨の時期に例大祭を行うことから慈眼寺は「あめ薬師」と呼ばれるようになりました。
慈眼寺で眼鏡供養をお願いするには?
目の仏様が祀られている慈眼寺では、使わなくなった眼鏡、遺品の眼鏡の供養をおこなっています。慈眼寺の住職・柴原幸保さんに眼鏡供養について教えていただきました。
――眼鏡供養をお願いしたい場合、祈願の予約は必要ですか?
柴原 予約は必要ありませんので、納経所に眼鏡をご持参ください。お預かりした眼鏡は、毎月8日にまとめて供養いたします。
――供養料はお幾らですか?
柴原 供養するメガネの個数に関わらず、1回1,000円(税込み)です。
――供養していただいた眼鏡はお焚き上げされるのでしょうか?
柴原 供養したのちに地元のボランティア団体にお預けして、アフリカや東南アジアに寄付します。寄付したメガネは、現地の人たちが自分の目にあったメガネを選んでそのまま使っているそうです。供養料は、ボランティア団体への手数料と海外への輸送料に充てられます。
※眼鏡供養は郵送でも受け付けています。
慈眼寺を訪れたら、ぜひ試飲して欲しい「眼茶(めちゃ)」
慈眼寺には参拝者のために、メグスリノキを煎じて作った健康茶「眼茶(めちゃ)」が用意されています。メグスリノキは江戸時代より眼病を癒す効果が伝えられていて、戦国時代後期に黒田官兵衛を世に送り出す原資となった黒田家秘伝の「目薬」は、メグスリノキを煎じて作られていたことは有名です。
住職の柴原さんに「眼茶」の効果について伺いました。
――眼茶の原材料であるメグスリノキの効果については、薬学的研究が進んでいるそうですね。
柴原 星薬科大学や東京大学農学部などで薬学的研究が行われ、メグスリノキの成分が肝臓障害予防などに作用することが分かっています。
――メグスリノキの成分にはどんな効果があるのでしょうか?
柴原 肝臓と目はとても密接な関係があり、肝機能が低下すると目の調子が悪くなるといわれています。メグスリノキに含まれるロドデンドロールには肝臓障害の予防、エピ・ロドデンドリンには肝機能の働きを活発にする効果があります。眼茶を飲んで、肝臓の調子が良くなり、疲れ目も改善したという声をたくさんいただきます。花粉症の人が、眼茶で目を洗浄したら症状がおさまったという人もいました。
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