はじめに
今回は、島根県松江市のイオン松江2FにあるMEGANE no MOCHIDAイオン松江店の山本店長にご質問させて頂きました。
メガネのモチダ様は999.9(フォーナインズ)、JAPONISM(ジャポニスム)、TAYLOR WITH RESPECT(テイラー ウィズ リスペクト)、BCPC(ベセペセ)、OAKLEY(オークリー)、Ray-Ban(レイバン)など、名だたるブランド品をお取り扱いになり、しかも経験豊富な技術者が常駐するメガネ屋さんです。
山本店長が自らいろいろなメガネを使い、その良さをお伝えしてくれますので、是非、ご参考にしてください。
自己紹介(目の状態、業界歴)
筆者:先ずは自己紹介として、目の状態を教えてください。
山本:中度の近視です。老眼の度数は2.50を使っています。
筆者:メガネはいつごろから掛けるようになりましたか?
山本:メガネは小学校5年生から掛け始めました。
メガネを初めて作ったメガネ屋さんのおじさんがとても優しい方で、私の壊れたメガネを何度も何度も直してくれた事に感動して「僕もメガネ屋さんになりたい」と思い本当にメガネ屋さんなってしまいました。
筆者:子供の頃の夢を叶えられたのですね。
山本:そうですね。今では業界歴35年の大ベテランです。
筆者:という事は、バイフォーカルレンズから累進多焦点レンズへの切替時期を体験した世代ですね。
山本:そうですね。最初の頃は今のようにレンズの種類も多くなく、しかも、レンズ自体も初期段階の設計だったので、なかなか慣れることが出来ない方もいらっしゃいましたよね。
その後、シニア50やキャスター等の中近両用レンズも発売され、見たい距離別の設計も増えていき、最近では遠近両用の中でも「バランス型」や「室内型」などの設計が発売され、ますます個人個人の生活スタイルに合わせられるようになり使いやすくなりました。今では自分が累進多焦点レンズを複数、シーンによって掛け替えて使用しています。
仕事用・プライベート用・農作業用を使い分け。まず仕事用は?
筆者:生活シーンによって掛け替えをしているとの事ですが、具体的に教えてください。
山本:はい。では、先ずは仕事用から。
仕事用メガネのレンズはHOYA「極(きわみ)」というプレミアムランクの遠近両用レンズです。「シティ」というタイプの遠くも見えますが、パソコンや本など手元をご覧になる機会の多い方にも最適と言われる設計のレンズを使っています。
仕事は室内ですし、細かいネジを開け閉めしたり、テンプルに記載された細かい品番等も見なければならず、しかも、お客様との商談、PC作業、通勤では車の運転もあります。このような使用環境には「シティ」タイプの設計が一番使いやすいと思います。
フレームは「テイラーウィズリスペクト both」というモデルを使っています。
プラスチックとメタルのハイブリットモデルで、オールプラスチックの雰囲気が楽しめるわりに、調整可能なヨロイや程よいフィット感のテンプルなど、プラスチックフレームで問題になる掛け心地の調整にも対応したところと、まさにテーラードといった感じの仕立ての良さが抜群なところが気に入って使っています。
因みに、私がフレームを決める時のこだわりは、キツく見えないようにすることです。接客業向きの柔らかい顔ではないので(笑)。
それと、目と眉の間隔が広いので、前から見た時の枠の上部の色がハッキリしているか、濃い色のプラスチックとかを選ぶようにしています。
でも、結局はパッと見て、第一印象で「お、いい!」と思ったものを選んでしまっているかもしれません(笑)。
プライベート用メガネは?
筆者:お仕事用では細かい作業が多いですもんね。
では次にプライベート用に関して教えてください。
山本:私は、ドライブ、アウトドアが大好きなので、プライベート用は『調光レンズ』の大ファンです。
特に今は、紫外線で色が変わるUV調光レンズではなく、エクストラアクティブという可視光線でも色が変わるタイプの可視光調光レンズを愛用しています。
筆者:可視光調光とUV調光は、どこが違うのですか?
山本:可視光調光は、車の中でも色が変わるんです。
普通のUV調光はフロントガラスに施された紫外線カットによって、車の中ではほとんど色が変わらないのですが、可視光調光は明るければ色が変わりますので、車の中でも色が濃くなるのです。そこが大変便利で気に入っています。
また、可視光調光は普通のUV調光より濃くなるところも良いところです。可視光調光は、UV調光の変化量+可視光調光量の変化なので濃くなるんです。もちろん2倍になるわけではないので安心してください。
筆者:因みにレンズの設計はどうなっていますか?
山本:仕事用と違ってバランス型の遠近両用を使っています。Nikon「ニコンセンチュリーAI」というハイグレード遠近両用レンズです。
仕事の時と比べると屋外での使用が多いことと、近くを見る割合が減ることから、遠くから手元まで、ほとんどの距離をひとつのメガネでカバーできる代表的な常用レンズを使っています。
仕事用メガネフレームは、999.9(フォーナインズ)S-155Tというモデルを使用しています。
写真を見て頂くとお分かりいただけると思いますが、レンズを保持している枠の部分は丸みを帯びていて柔らかい印象なのに、眉の部分は枠とは違う色がついていて強調されています。仕事用のメガネの所でお話しした「目と眉の間隔が広いので、枠の上部の色がハッキリしている」というのが正しくコレです。
それとこれはマニアックかもしれませんが、正面から見た時に柔らかく見えるように、枠の正面側は0.9mmと極細になっているのです。もちろん、強度が必要ですから横から見ると2.8mmと太くなっているのですが、見た目のマイルド感を出す為にわざわざ寸法までこだわるハイテク仕様が、実は掛けていて安心感に繋がっているとても良いフレームです。
でも、普通の人から見たら「なんだか懐かしいデザイン」って言われるだけかもしれませんけどね。
筆者:なるほど、もの凄く手の込んでいるフレームなんですね。
農作業用のメガネとは?
では、個人的に一番気になっていた農作業用に関してお聞かせください。
山本:はい。農作業用に使用しているメガネレンズは、設計はHOYA「Synchro(シンクロ)」というスタンダードクラスの遠近両用レンズで「フィールド」というバランス型をベースにし、機能的には「ポラテック」という偏光コーティングを掛けて使っています。
草木、土、埃などがレンズに付着することを考えると、プレミアムクラスやハイグレードのレンズは現実的ではないですよね。
ただし、農作業は太陽の下で行うことが多く、果実や草木の表面で反射したギラギラとした光が目に入ることで、目が凄く疲れてしまうのです。このギラギラとした反射光を遮ってくれるのが「ポラテック」という偏光コーティングなんです。 「ポラテック」にはベーシックカラーが9種類、偏光機能が高いダークカラーが6種類、街中でも使いやすいお洒落なライトカラーが6種類と、合計で21種類の色から選べますので人気が高いコーティングなんですよ。
フレームに関してはOAKLEY(オークリー)クロスリンクZEROを使っています。
本来は誰もが知っているスポーツ用のメガネフレームなんですが、フロント部分が湾曲していて顔に添った感じで掛けるようになっています。いわゆるゴーグルのような感じですね。
やはり農作業ですから、草木、土、埃などから目を守る必要があります。本来ならゴーグルでも良いのかもしれませんが、ゴーグルですとレンズをきちんと入れることが出来ない場合も多いので。
度付きレンズを入れることが出来るゴーグルもあるのですが、ほとんどが簡易的な度付き対応になってしまうので、見え方にこだわるなら普通のメガネレンズを入れられる方が良いので、それならばという事で前枠部分が湾曲したスポーツ用で、ハードな使い方にも耐えられる品質のOAKLEYを使っているんです。
もちろん見た目がカッコいいというのもありますし、ちょっと色が派手なのも気に入っています。
メガネのモチダ 山本様からメガネ選びのアドバイス
筆者:山本店長のメガネは、仕事用・プライベート用・農作業用と、それぞれもの凄く考えて、こだわって作られているのが分かりますね。
山本:改めて見てみると確かにそうですね(笑)
筆者:最後にお客様に対して、メガネ選びのアドバイスをお願いします。
山本:はい。
もしも、メガネでお悩みを抱えていらっしゃるようでしたら、メガネを作る時は、まずレンズのことを先に考えた方が良いです。
メガネを使うシーン(場面)、場所、見たい距離、見たい時間、どれくらいの幅の視野を確保したいかなどが決まっていれば、それに合ったレンズをお奨めし、選択して頂くことが可能です。
ですので、「近くが見づらくなったから、近くが見えるように」というだけでは情報が不足しています。いつ、どこで、どのくらいの距離を、どれくらいの時間使いたいかを眼鏡店側に伝えてください。
また、「眩しさを感じやすい」とか「疲れ目に悩まされている」とかも重要な情報ですし、今使っているメガネがあるようでしたら、そのメガネをご持参いただき、そのメガネでは解消できないお困りごとを伝えて頂くことも大切です。
筆者:ありがとうございました。
山本店長にご相談したいという方は、是非、メガネのモチダ イオン松江店までご連絡ください。
MEGANE no MOCHIDA イオン松江店
◎営業時間/AM10:00~PM9:00
◎定休日/ほぼ無し(イオン松江に準ずる)
〒690-0001 島根県松江市東朝日町151 イオン松江2F
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