メガネ選びのポイント

「メガネ屋さんが掛けているメガネ」… 第1回 ネオコントラスト

メガネ屋さんが掛けているメガネって、どんなメガネか気になりませんか?実はお客様から「あなたはどういうメガネを掛けているの?」と聞かれることが多いのです。そこでメガネ屋さんが掛けているメガネに関してご紹介していきます。

はじめに

「メガネ屋さんが掛けているメガネ」って気になる方、多いですよね。その道のプロが使っている物って、何かそれなりの理由があると考えるのが普通です。

私だって宮大工さんが使っている鉋は普通の鉋とは違うのかなぁ~とか、懐石料理の板前さんが使っている包丁って無茶苦茶すごいんだろうなぁ~とか考えちゃいますから。

お買い物をする時の参考にしたいと考えるのが普通のことなのではないでしょうか。

そこで遠近両用プロショップの方々に「ご自身のメガネを紹介してください」「見ること・見られることでお困りごとはありますか?」「メガネ・レンズに対するこだわりは」「お客様へのアドバイスはありますか?」等々、いろいろと質問しながらプロが掛けているメガネに関して聞いていこうと考えています。

そこでプロが掛けているメガネのご紹介するに先立ち、先ずは筆者のメガネからご紹介していきたいと思います。

もし、同じような悩みやお困りごとを抱えていらっしゃるようでしたら、是非、参考にして頂ければと思います。

自己紹介

私は眼鏡業界歴30年以上、50代のおっさんです。眼鏡専門学校を卒業し、眼鏡店でお客様に眼鏡を販売させて頂いた後に、今の会社に転職しました。以降、商品開発・管理、販促・企画等も経験し、現在は請求業務関連と消費者に対する情報提供として“えんきんドットコム”への記事投稿をさせて頂いております。

職業柄、一日の大半をパソコンの前で過ごしておりますので「疲れ目」や「肩こり」、「背中の痛み」が酷かったのですが、年齢と共に近くが見づらい「老眼」の症状も合わさり、日々、見え方に苦労する日々が続いております。

それ故にレンズに対する研究(体験)が半ば趣味の一つともなっておりますので、もし、私と同じような状況を抱えている方がいらっしゃいましたら参考にして頂ければと思います。

私のメガネ履歴

私は中度の近視です。もちろん視力表の一番上にある0.1の指標も判別付きません。よって、ベースはあくまでも近視の補正となり、遠くが見えるメガネが必要となります。

次に老眼に関してですが40代中頃から遠近両用を使い始めました。眼鏡業界にいるので一般の方より早く使い始めたのも確かですが、職業柄、30代の頃から疲れ目や酷い肩こりに悩まされていましたので、近視の度数を下げるような度数調整をしたり、サポートレンズと呼ばれるレンズを試したりしていました。

でも、今一つ解消されなかったのです。

そんな時、無色透明なレンズでブルーライトをカットしてくれるレンズが発売されました。2011年6月、私が41歳の頃です。

実はレンズに特殊なカラーを付けて、ブルーライトをカットしてくれるレンズは以前からあったのですが、色がついているメガネを仕事中に掛けていること自体、当時は許される世の中ではなく、例え眼鏡業界でもほとんど居ませんでしたので、無色透明なレンズというのは試しやすかったのを覚えています。

ブルーライトカット付のサポートレンズを試した結果、2週間後には疲れ目や酷い肩こり、背中の痛みは70~80%くらい削減されたように感じました。人によって効果はいろいろなのですが、当時の自分の目にはブルーライトカットが合っていたんですね。 

それからというもの遠近両用や中近両用、近々両用といろいろな設計の老眼対策レンズを試してみましたが、47歳までずっとブルーライトカットコートをオプションとして付けていました。

その後、加齢と共にブルーライトよりイエローライトの方が眩しく感じられるようになりました。きっかけは対向車のヘッドライトの眩しさがより辛く感じるようになったことです。そして48歳の時にイエローライトをコントロールするレンズを試すようになります。それが「ネオコントラスト」及び「シーコントラスト(ネオコンの色が薄いもの)」です。

2021年1月にネオコントラストの記事を投降させて頂きましたので、レンズに関する詳細は、ネオコントラストの記事をご参照ください。

ネオコントラストの記事はこちらから →

トップの写真を見て頂くとお判りになると思うのですが、全て「ネオコントラスト」か「シーコントラスト」です。しかも、2021年1月の記事以降、新しいレンズが発売されたために3本、新しいメガネを作っています。新しいメガネは遠近両用、中近両用の少し遠くまで見える設計のもの、同じく中近両用ですがパソコン用に作った近々両用に近い設計のものです。

それに元々使っていたネオコンの遠近両用を合わせて、写真手前にある4本のメガネを掛け替えて生活しています。

「ネオコントラスト」「シーコントラスト」へのこだわり

ネオコントラスト・シーコントラストにこだわる理由ですが、私の場合「眩しさ」や「目の疲れ」「肩こり」を防いでくれる効果もさることながら、「色が綺麗に見える」ことや「コントラストが上がる」ことが大きなメリットとなっています。

と言うのも、人の目の中でレンズの役割を持つ水晶体は、年齢と共に黄色に濁ってきます。黄色に濁ってくると補色の関係からブルーライトがあまり気にならなくなるのです。

それとは逆に黄色が眩しく感じたり、視界全体が黄色味がかって見えるようになります。

元々、黄色は人が最もまぶしさを感じる光であり、ネオコントラスト、シーコントラストはこの黄色だけをピンポイントでカットしてくれるので、まぶしさと余分な黄色を減らし、赤・緑・青・白・黒などの色彩感覚をアップすることが可能になるわけです。

因みに、ドライブが趣味の私にとっては「景色が綺麗に見える」ことと、「コントラストが上がる」ことが大きなメリットとなっています。

下記の加工写真は、左側が近視の補正をしただけのメガネで見た時の色合い、右側がネオコントラストで見た時の色合いをイメージしたものです。

言い換えると、年を取って水晶体が黄色味がかってきた時の見え方と、若い時の見え方です。

ネオコントラストで見た時の色合い ネオコン見え方比較

ネオコントラストを使うと青空は水色ではなく青く見えますし、雲はもくもくとした輪郭が見えて立体感が増します。木々の色は黄緑ではなく濃い緑になり、花はより鮮明に見えます。当たり前のことを言っているように感じるかもしれませんが、徐々に変化(劣化)した自分の体って、自分ではなかなか気づけないものなのです。それがまるで子供のころに書いた絵日記のような色彩感覚に戻れるのはちょっと感動的ですよ。

また、「まぶしさ」だけで言うなら、色の濃いサングラスでコントロールする方も多いのですが、色の濃いサングラスでは視界全体が暗くなりすぎてしまい、コントラストを低下させ、物の輪郭などの認識を低下させてしまうことがあります。

それに対してネオコントラストは暗くなりすぎることもありませんし、コントラストは逆に向上します。夜間運転もトンネル内もOKなので、サングラスのように掛け替える必要も無いのが便利で嬉しいところです。

もちろん、運転用の度付サングラスやメガネの上に掛けるサングラスも持っていますが、掛け替えるのが面倒で、眩しくてどうにもならない時しか使っていません。

変な話かもしれませんが、日中使うサングラスより夜間運転用のナイトアシストの方が使っているかもしれません。このナイトアシストに関しても投稿させて頂いておりますので、詳しくはそちらの投稿をご覧ください。

ナイトアシストの紹介記事はこちらから →

ナイトアシストの体験記事はこちらから →

さらに仕事中はサングラスを掛けられませんが、ネオコントラストならOKです。

ですので、私は仕事の時でも休みの日でも、遠近や中近などの設計は変えますが、一日中ネオコントラストを使っています。

ネオコントラストは、あくまでも私の目に合っているというだけかもしれませんが、大変気に入って使っています。

フレームに関するこだわり

レンズへのこだわりに比べるとフレームに対するこだわりは少ないかもしれませんが、最近の自分の傾向をお伝えします。

年齢を考えてカールトンと呼ばれる、上だけ枠があるフレームが中心になってしまいました。何故かと言うと、年齢と共に重力に逆らえずに垂れ下がってくる頬の肉や眉尻に対して、カールトンは眉のラインを強調することから、掛けている人の顔をキリっとした感じに見せてくれる効果が期待できるからです。

業界人としての知識があるゆえに思わず欲しくなって買ってしまったフレームや、義理人情で買ったフレームもありますが、元々好きなデザインだったのもあり、欲しくて買うのはカールトンばっかりになってしまいました。

それでは最近作ったメガネに関して具体的にご紹介していきましょう。

最近作ったネオコンの遠近両用と組み合わせたものは、テンプルの太い部分がカーボンで作られている下記のフレームです。男性に限ってのことですが、カーボンって好きな人多いですよね。驚きの軽さとあの模様がたまらなく魅力的です。製造原価が高いので高級品にしか使われないのも魅力です。このフレームは自分のメガネの中で過去最高価格です。

遠近両用のネオコントラスト

パソコン用の中近両用レンズはブラウン&カーキの下記のフレームと組み合せました。カーキ色の綿パンを履くことが多いため、こっそり色合わせしてみました。これに関しては、残念ながら気付いてくれた方はいませんが、50代のおっさんがカーキ色のフレームを掛けているのは珍しく感じたのか一人だけ「珍しい色ですね」と言ってくれた販売員の方がいらっしゃいました。ちょっと嬉しかったです。 でもこのカーキ色のフレームは、デュラコートという船舶の甲板の塗装にも使われるようなキズやサビにも強い特殊な塗装が掛けられたフレームなのです。もし、色のことを聞かれたら、一言付け加えられるだけのネタがあるところも気に入っている理由です。

中近両用のネオコントラスト

因みに、ご紹介した2本は共にDUN(ドゥアン)というプライベートブランドのフレームです。名だたるブランド品のOEM生産をしている日本の工場が作製したフレームで、トヨタがF1のサスペンション用に開発したゴムメタル素材をパーツに使っており、掛け心地の良さが特長です。

メガネ屋さんからのアドバイス

眼鏡業界歴30年以上のプロとして、ネオコントラストのデメリットも紹介しておきます。

①ネオコントラストの色について

色がついているメガネは仕事上問題があるという方にはお勧めできません。過去にタクシードライバーの方と銀行員の方に「ダメ」と言われたことがあります。

また、女性のお客様に関してですが、ブルー系のレンズカラーは目の周りがくすんで見えてしまうことがありますので注意が必要です。

②ネオコントラストの機能について

ネオコントラストなどの機能レンズの効果は人それぞれです。

店頭のテストレンズで体験することが可能ですので、是非、店員さんにお悩みやお困りごとを体験希望と共にお伝え頂き、試してからご購入を検討していただければと思います。

ネオコントラストレンズに関する詳しい記事はこちらから →

DUN(ドゥアン)に関する記事はこちらから →

次回からは、メガネ屋さんが掛けているメガネに関して、メガネ屋の店員さんにインタビューした記事を掲載して行きますので、是非、ご参考にして頂ければと思います。

お求めはお近くの遠近両用メガネプロショップへ

遠近両用メガネが気になる、試してみたいという方は是非お近くの遠近両用メガネのプロショップにご来店ください。店舗によって取扱商品が異なりますので、ご希望の商品がある場合は、お手数ですがご来店前に一度、店舗へお問い合わせをお願いいたします。

全国の遠近両用プロショップ一覧、ご相談・お問い合わせフォームは、下記のリンクから宜しくお願いいたします。


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