老眼対策

「遠近両用メガネ」をお奨めする理由

メガネ屋さんに行くと奨められることが多い「遠近両用メガネ」。50歳前後からは当たり前のようにお奨めされるレンズですね。先日、眼鏡関連以外の仕事をしている友人に「どうして遠近両用を奨めるの?」と聞かれたので、今回は文章に纏めてみました。

遠近両用メガネ」をお奨めする理由①…二つの悩みを解決できるから

遠近両用メガネは「1本のメガネで、遠くも近くも見えるから便利ですよ!」と言われることが多いと思います。

これは日本人の約1/3が近視と言われ、根本的に遠くがハッキリ見えていない人が多く、さらに年齢的に近くが見づらくなってきた方に対しての言葉なのです。

要するに老眼になったからと言って近視の方は、近くを見るための老眼鏡だけじゃ済まないのです。

この遠くも近くも見づらいという二つの悩みごとを同時に叶えるには「1本のメガネで、遠くも近くも見える遠近両用メガネ」が有効的なのです。

一般的な老眼鏡との違いは下記のイラストを見比べてみてください。

老眼鏡と遠近両用の違い 老眼鏡の設計 遠近両用の設計

遠近両用メガネ」をお奨めする理由②…使っている人が多いから

遠近両用メガネは「1本のメガネで、遠くも近くも見える大変便利なメガネ」の為、使っている方が非常に多くいらっしゃいます。

多くの方が使っているという事は、買い替えのタイミングでも同じように遠近両用をご購入される方も多いので、単純に遠近両用が話題に出るケースも多くなるのです。

遠近両用メガネ」をお奨めする理由③…新製品が発売されやすいから

これも使っている方が多いからなのですが、新製品のほとんどは累進多焦点の遠近両用を中心に開発されてきたという歴史があります。

最近はIT技術の進化に伴う仕事環境の変化やライフスタイルの変化によって、価格帯別に遠近両用、中近両用、近々両用の設計を選べるスタイルに変化しましたので、遠近両用が中心という訳ではなくなっていますが、それでもベースとなる設計は遠近両用が中心になっています。

因みに、遠近両用、中近両用、近々両用の設計別で大手メーカーの出荷状況を見てみると、遠近両用が約60%、中近両用が約30%、近々両用が約10%という比率になっています。

老眼イメージ

遠近両用メガネ」をお奨めする理由④…機能も豊富だから

メガネレンズには、見たいところを見えるようにするピント合わせ以外にもたくさんの機能があります。(オプション含む)

・紫外線から目を守るUVカット機能

・チラつきや目の疲れの原因ともなるブルーライトをカットする機能

・汚れが付きにくく、着いた汚れも拭き取りやすい防汚機能

・レンズの素材を守る防キズ機能

・静電気を防止して花粉やホコリを吸い寄せない帯電防止機能

・マスクや温度差による曇りを防止する防曇機能

・雑菌を繁殖させない抗菌機能

・コントラストを上げて見え方を良くする機能

・眩しさを抑える機能

・ギラギラした反射光をカットする偏光機能

・紫外線で色の濃さが変化して、メガネとサングラスの両方として使える調光機能

これらの機能を組み合わせることで、眩しさ対策や目の疲れ軽減等も行う事が可能になります。

遠近両用メガネ」をお奨めする理由⑤…慣れられない人が減ったから

累進多焦点の遠近両用には「ユレ・ユガミ」を感じやすい部分があり、過去には慣れることが出来ずに断念してしまったという方もいらっしゃいました。

特に境目のある遠近両用から境目のない遠近両用へ移行した1980年代から、両面複合設計が発売される2000年代初めまでの間はこういった事例が続きました。

しかし、技術の進歩により「ユレ・ユガミ」を感じやすい部分が大幅に減ったことで、ここ20年は断念する方が大分少なくなったように思います。

遠近両用の新旧比較

イラストのグレーの部分(緑色の文字)が「ユレ・ユガミ」を感じやすく見づらい部分になりますが、発売当初と最新のものを比較して頂くと視野が広くなったことがご理解いただけると思います。

遠近両用メガネ」をお奨めする理由⑥…デメリットを補う方法があるから

累進多焦点の遠近両用は1本のメガネの中に「5m以上の遠く」にも「2~3mの所」にも、さらに「30~40cmの近く」にもピントが合わせられるような設計になっている為、それぞれが見える場所が狭いというデメリットがあります。

見える場所が狭いということは、見たい物に対して顔の角度を少し変えるだけで見え方が変化してしまうという事であり、長時間、同じ距離にピントを合わせることが難しく、特にパソコン作業には向かないという特徴があります。

しかし、パソコン作業には中近両用や近々両用という遠近両用に似たレンズが発売されていて、仕事の時に掛け替えることでデメリットを補う事が可能となります。

昨今は遠近両用と中近両用、もしくは近々両用を併用する方が増えています。

遠近両用メガネ」をお奨めする理由⑦…掛け外しが少なくて済むから

女性に一番響くのは「掛け外しが少なくて済むから」という理由です。

男性脳で考えると「掛け外しが少ない=面倒くさくない=紛失が少ない」となるかもしれませんが、実はこの「掛け外し」の仕草は『老け見えの原因』と言われているのです。

確かに、近くを見る時だけメガネを掛けるのは「いかにも老眼鏡」と周囲から見られてしまいますよね。

近視用のメガネの場合は、メガネを外す仕草やズラす仕草がこれにあたります。

となると「掛け外し」をしなくて良い遠近両用は『老け見えの原因』を排除できるという事なのです。

老眼鏡の掛け外し 老け見え仕草

遠近両用メガネ」をお奨めする理由⑧…少しでも早く使い始めた方が慣れるのが簡単だから

風邪を引いた時は薬を飲みますよね?しかも早めに飲みますよね?

もしくは、軽症のうちは弱めの薬で済みますが、重症になったらより強い薬じゃないと効かなくなってしまいますよね。

もちろん強い薬は副作用も強くなる。それと一緒です。

遠近両用レンズも早めに掛け始めた方が弱めの度数で済みますし、使い方に慣れるのも早く、しかも体も楽なのです。

因みに、人によっては50代半ばまで無理して我慢している方もいらっしゃいますが、50代半ばから遠近両用を掛け始めると、慣れることが出来ない可能性も高まります。

遠近両用メガネ」をお奨めする理由⑨…そもそも眼鏡店を訪れているから

そもそも眼鏡店に来店される方は、メガネの事や目の事で何がしらかの悩みを抱えている方がほとんどです。

若い方なら「今のメガネが飽きたから」とか「雰囲気を変えたいから」などの理由でメガネを買う方もいらっしゃいますが、ミドル~シニア層は「見え方に不満を抱えている方」がほとんどで、「メガネでどうにかしたい」と思って来店される場合が圧倒的に多くなります。

ミドル~シニア層は近くが見づらくなっていますし、日本人は近視の確率が高く、遠くの見え方にも不満を抱えている方が多いことから、「1本のメガネで遠くも近くも見える遠近両用」をお奨めされることが多くなるのです。

最後に

眼鏡専門店が「遠近両用をお奨めする理由」をご理解いただけましたでしょうか?

遠近両用プロショップでは、お客様の悩みごとやお困りごとを解決するために、沢山の対処方法をご用意しております。

是非、遠近両用プロショップにご相談ください。


遠近両用プロショップでは、お客様の用途に合わせた快適なレンズをご提案させていただいております。特に遠近両用レンズを初めてご使用になる方。もしくは、一度試したが慣れなかった方など、是非、遠近両用プロショップへお気軽にご相談ください。


画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: sidetop-banner@2x.png