レンズのはなし疲れ目対策

夜間運転用の疲れ目対策レンズ「ナイトアシスト475」体験レポート!

夜間運転時に対向車のヘッドライトが眩しいとか、サイドミラー、バックミラーに映る後続車のライトが眩しいという方が増えています。LEDのヘッドライトが増加した影響なのですが、新発売のナイトアシストレンズが眩しさや目の疲れに対してどれくらいの効果があるかを実際にメガネを作って体験してみました。

夜間運転用のナイトアシスト475レンズとは?

以前、ナイトアシストレンズをご紹介するページを作成しましたので、詳しくはそのページをご参照頂きたいのですが、要は夜間運転時の眩しさを和らげてくれたり、睡眠の質の向上も期待させてくれる疲れ目対策のレンズです。

ナイトアシスト475の記事はこちらから

プロっぽく言うと、可視光線(人間が見ることができる光)の中で紫外線に近い青色の光「ブルーライト」のうち、380~460nmの波長における平均反射率が1%未満(カット率99%)のレンズですが、視感透過率が75%以上あるため、夜間運転時や夜間の路上でも安心して利用可能なJIS規定をクリアしたレンズです。

ナイトアシスト475 夜間運転 疲れ目対策

夜間運転用 ナイトアシスト475のオリジナルイエローを使った感想

今まで眩しく感じていたヘッドライトが、全く眩しく感じません。

坂道で上向きになった対向車のヘッドライトも黄色い光になって眩しく感じませんでした。眩しさを和らげる効果に関しては文句なしの過去最高です。昼間に使う色の濃いサングラスに匹敵するほど眩しさを和らげる効果を感じられますが、色の濃いサングラスとは違い、夜間使える便利さに感動しました。

ただし、目の前に黄色いフィルターがある為に、全てが黄色の影響を受けます。色の変化は以下のようになります。

 ヘッドライト ➡ 黄色(ハロゲンは暖かいオレンジ、LEDはレモン色)

 ブレーキランプ ➡ 発色の良い赤(若干オレンジ寄り)

 信号機 青 ➡ 青(少し薄く感じることもある)

 信号機 黄 ➡ 少し濃い黄

 信号機 赤 ➡ 赤 or オレンジ

 白線 ➡ レモン色

 黄色の線 ➡ オレンジ色

 街灯 電球色 ➡ より濃いオレンジ色

 街灯 昼光色 ➡ レモン色

 店舗 ➡ 大きな黄色の塊

夜間運転用 ナイトアシストの実際の見え方イメージ

体験サンプルをかざして撮影した写真と何もない状態で撮影した写真で比較イメージをご紹介します。スマートフォンでの撮影のために色補正が入ってしまい、実際の見え方より緑っぽく映っていますが、眩しさや白飛び、蒸発現象、コントラストの具合等を見比べてみてください。

「夜間運転用レンズ」 ① ヘッドライトの比較

ヘッドライトをハイビームにした状態で数メートル離れて撮影しました。左がナイトアシストの体験サンプルをかざして撮影した写真、右が何もない状態で撮影した写真です。

一目見ただけで光の強さの違いが分かります。ヘッドライトの丸い光の大きさが違いますし、左のナイトアシストではヘッドライトの上にあるポジションライトまで確認できます。

夜間運転 ヘッドライト比較 ナイトアシスト
※ ハイビームで撮影

「夜間運転用レンズ」 ② ブレーキランプの比較

左側がパーキングの状態、右側がブレーキを踏んだ状態。上がナイトアシストを掛けた状態、下が何もない状態での撮影です。

パールホワイトの車体がレモン色になっているのはしょうがないとして、右側のブレーキを踏んだ状態で上下を比較すると、少し眩しさを和らげてくれているのが分かると思います。ライト自体の色の変化は、少し濃くなっているように感じます。

夜間運転 ナイトアシスト ブレーキランプ比較

「夜間運転用レンズ」 ③ 対向車と路面の比較

ヘッドライトが自分の方を向いていないのでそれほど眩しく感じませんが、横断歩道の向こう側の路面の白飛び具合を比較すると、眩しさをどれぐらい和らげているかを実感できると思います。

ナイトアシスト475 ヘッドライト 眩しさ対策 疲れ目対策

「夜間運転用レンズ」 ④ 対向車がハイビーム+フォグランプ時の比較

LEDのハイビーム+めちゃくちゃ明るいフォグランプ+青いLEDの装飾系ライトをつけた対向車の例です。

ナイトアシストを掛けていたので普通に見ていられましたが、それでも「ずいぶん眩しい車だなぁ」と思うくらいでした。ナイトアシストを掛けていない同乗者は眩しくて手で隠していました。交差点の向こう側で距離があったにもかかわらず、少し登りになっていたこともあり、余計に眩しかったのだと思います。 こんなに強い光を何回も受けていたら、夜間運転が多いトラックのドライバーやタクシーの運転手さんはたまったものじゃないよなぁ~と感じました。

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「夜間運転用レンズ」 ⑤ サイドミラーの比較

夜間運転では度々、バックミラーやサイドミラーに映る後続車のヘッドライトが眩しく感じられますが、ナイトアシストを掛けていればだいぶ和らぐことが実体験で分かりました。

特に高速道路を走行中に、バックミラーに映った後続車のヘッドライトが眩しくなくなったのに対して、後続車との距離感が分かりやすくなったのは嬉しかったです。

夜間に長距離運転をされるプロドライバーの方々にお奨めしたくなりました。

ナイトアシスト475 サイドミラー ヘッドライト まぶしい

「夜間運転用レンズ」 ⑥ 信号機の比較

上段の6枚が旧式の信号機、下段の6枚が最近増えているLEDを使った極薄の信号機です。それぞれ上がナイトアシストで、下が何もない状態です。

青は新旧共に色変化を感じませんが、若干眩しさが和らいでいる気がします。

黄色は新旧問わず上段のナイトアシストの方が少し濃くオレンジっぽくなっています。

旧型の赤に関しては、若干色が薄くなっていますが光は強く感じます。新型の赤はライトの周りの色が赤からオレンジに変化して見えます。

信号機の色変化に関しては、信号機の新旧、見る角度、周りの暗さやライトの状況、見る人の年齢等によって見え方・感じ方が変わってしまうので何とも言えません。車の流れや点灯している位置で無意識に分かるとはいえ、どうしても心配だという場合は使う前に確認したほうが安全かもしれませんね。

ナイトアシスト 信号機 見え方比較

「夜間運転用レンズ」 ⑦ 標識の見え方比較

道路標識に関しては、標識に直接ライトが当たっていて見やすい写真と、標識の左下に設置された歩道を照らすLEDの影響で標識自体が見にくくなっている写真の2種類を撮影してみました。

元々見やすい写真に関しては、黄色になったというだけで見え方の変化は感じられません。(上半分がナイトアシスト)

ナイトアシスト 標識の見え方

見えにくい写真に関しては、標識の青い部分がかすんでしまい文字がハッキリしなくなっています。ここにナイトアシストを加えると、全体的に少し暗く感じますが、かすみは消えて文字が見やすくなります。特にアルファベットの文字で比較して頂けると分かりやすいかもしれませんね。

ナイトアシスト475 標識の見え方比較 文字のコントラスト

車が動いているときであれば一瞬での判断が求められることもありますので、眩しさ対策としてだけではなく文字の認識性に関してもメリットがあると思いました。

「夜間運転用レンズ」 に関するまとめ

夜間運転で眩しさを感じている方、夜間運転の時間が長い方、夜間に運転されるお仕事の方、夜間に活動される方には、まぶしさ対策や疲れ目対策として絶対的にお奨めです。

最初に掛けた時には、周りの全てが黄色味を帯びてしまうので、その違和感に慣れるまで20~30分かかるかもしれません。特にガラス面が大きい店舗、具体的には周りが暗い環境に建っているコンビニエンスストアや、1~2階が吹き抜けになっている車のショールームはレモン色になってしまう面積が大きいので、冷静に考えてみれば当たり前ですが笑えます。

睡眠の質の向上に関してですが、4日間、毎日2~4時間程度試してみた結果、普段より寝つきは良かったように思います。ただ、個人差があるものなので、もう少し長い期間使ってみないと具体的な内容はお伝えするのは難しいかもしれません。

尚、2021年3月現在、近視用のレンズのみの発売で、遠近両用が発売されるのはもう少し先になるとの事です。遠近両用をお使いの方には、近視用のレンズでご利用いただくか、もう少しお待ちいただくか、跳ね上げフレームと組み合して使うか、クリップオンのサングラス部分に度無しのナイトアシストを入れるかのいずれかになります。

因みに筆者は、普段は遠近両用を使っていますが、夜間運転用は近視の補正のみで作りました。運転は遠方視がほとんどなので近視用で問題なく使えています。

また、普段メガネを使っていない俗に言う目の良い方には、度無しのナイトアシスト475を軽くてフィット感の良いフレームに入れて使う方法をお奨めします。

最後に、夜間運転用のナイトアシストレンズは普段使い出来るのか?と、ベースカラーによる見え方の違いをご紹介します。

「夜間運転用レンズ」ナイトアシストは事務仕事で使えるのか?

正直言って、会社での事務仕事には向かないかもしれません。

理由として色変化が大きい事です。

下記のカラーチャートで白い線がひいてある場所は全て同じ色に見えてしまいます。個人差があるのと拡大縮小でも変化してしまうので何とも言えませんが、これだとちょっと表計算ソフトやデザイン関連には弊害が出るかもしれません。

もう一つの理由は見た目の問題ですね。周りの人から不思議な感じで見られてしまいます。自宅で行うリモートワークならば疲れ目対策レンズの一つとしてお勧めできますが・・・家族の視線が心配です。

それともう一つ。夜遅くまでパソコンやスマートフォン、タブレットを使ってゲームをされる場合は、ブルーライトカットによる覚醒効果の緩和が期待できるのでお奨め出来ると思います。

ナイトアシスト カラーチャートの色変化

「夜間運転用レンズ」 ベースカラーによる見え方の違い

ナイトアシスト475にはイエロー系で4色のご用意があります。

ナイトアシスト 体験サンプル

見え方の違いを写真でご覧頂こうと思ったのですが、色補正が入ってしまい微妙になってしまいました。よって、見た感じの感想のみ記載しておきます。

・オリジナルイエロー

今回の比較写真に使った色であり、筆者がメガネで作った色味です。黄色は黄色ですが、レモンというよりオレンジよりの濃い黄色です。

・イエローグリーン

オリジナルイエローより薄く感じます。明るい環境下ではオリジナルイエローより少し自然な色味に感じました。 万が一、黄色いレンズはちょっと~という方がいらっしゃいましたら、イエローグリーンを試されてみても良いと思います。

・イエローブラウン

オリジナルイエローと並べてみると濃い色をしています。見え方もオリジナルイエローより少しブラウンっぽく感じます。元々ブラウン系のサングラスをご利用の方には馴染みやすいかもしれません。

・イエローオレンジ

見た目も見え方もイエローブラウンにそっくりに感じてしまいました。若干、明るいのかなぁ???。そんな感じでほとんど差を感じませんでした。


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